徳光のわがまま昭和歌謡
「徳光和夫のわがまま昭和歌謡!マジカルムード歌謡大集合!」の初日が2024年11月13日(水)に池袋のサンシャイン劇場で行われ、タブレット純さん、坂本冬休みさん、西寄ひがしさんと男性6人歌謡グループSHO-WAが登場。
そしてスペシャルゲストとして東京ロマンチカのリーダーだった鶴岡雅義さんがステージに現れて、トークとともにギタレレの腕前を披露した。
定刻になるとサッチモのWhat a wonderful worldが会場に流れ、幕が開くや、徳光さんがステージの中央に出て来た。そしてメインゲストの2人ーータブ純さんと西寄ひがしさんさんを紹介した。
まず、先日亡くなった西田敏行さんの代表曲「もしもピアノが弾けたなら」をタブ純さんが歌った。
ここでタブ純さんは「子どもの頃から見ていた徳光さんと同じ舞台に立っているなんて不思議な感じです」と話した。
そしてタブ純さんはズームイン朝の徳光さんの物真似をした。
徳光さんは西寄さんのことを話した「西寄さんは本来は機械のほうの人なんですよ」。すると西寄さんは「現場に入るための手段が音声だったんです。サライが出来た時も武道館にいたんです。34年前ですか」という。
徳光さんは「初めて聞く話だな」。
タブ純さんの歌との出会いに話は展開していった。
「父の車の中のカセットが「絶唱 水原弘」というもので、どんなに楽しいところに出かけても帰りは水原弘だったんです。後で知ったんですけど、そのカセットは水原さんが亡くなる数週間前に録音されたといい、そのテープを呪文のように聞かされました」とタブ純さんは話した。
ここでタブ純さんは水原さんの代表曲の一つ「黒い花びら」を歌った。
ここでグループ・サウンズ(GS)の話になった。
タブ純さんも西寄さんもリアルタイムではなく後追いのファンだという。
タブ純さんは「ドリフの映画を見て、ストーリーと関係なくタイガーズが出て来て「モナリザの微笑み」を歌うシーンがあって、ジュリーがグループにいたことを知って、何て美しい人なんだとなったんです」という。
この日はソロのジュリーの楽曲で「コバルトの季節の中で」をタブ純さんが歌った。ジュリーならぬタビーという掛け声をタブ純さんは求めたが・・
ここで西寄さんが音響から森進一さんの専属の司会になる経緯を説明した。そして西寄さんは「港町ブルース」を歌った。
ここでタブ純さんと西寄さんは徳光さんの司会ぶりについて話をして、タブ純さんは「ニュースを下ろされたのは確か、国家予算5兆円ってところを国家予算5円って言ったからですよね」というと徳光さんは「そうなんですよ。でも原稿にそうあったんです」と返した。
ここで坂本冬休みさんが登場した。
歌うは研ナオコの「かもめはかもめ」。
あまりにも似ているので驚いた。
一旦引っ込んで衣装替えして出て来た時には黒柳徹子さん。そして徹子さんの姿で中村珠緒さんと久本雅美さんの物真似をする坂本冬休みさん。
ここでタブ純さんも対抗して徹子さんと永六輔さんの物真似。
また坂本冬休みさんは引っ込んで出て来た時には上沼恵美子さんに化けていたのだ。そして冬休みさんとタブ純さんの二人で「大阪ラプソディー」(海原千里・万里)をデュエットした。
ここからは歌謡曲のなかでも貧乏ソングを3曲。
まずはちあきなおみさんの「帰れないんだよ」。タブ純さんが歌った。続けてかぐや姫の「赤ちょうちん」を西寄さんが披露し、3曲目は「究極の貧乏ソング」(徳光)のさくらと一郎の「昭和枯れすすき」でこれをタブ純さんと西寄さんが二人で歌ったのだ。最後は二人で抱き合った。
続いては替え歌コーナー。まず鶴田浩二さんの「傷だらけの人生」を徳光さんが、そして「こいさんに捧げるラブソング」(フランク永井)をタブ純さんが徳さんの負けレースの歌として替え歌にした。
第一部の最後は青春ソングで、舟木一夫さんの「高校三年生」をタブ純さんと西寄さんに美空ひばりさんの恰好をした冬休みさんも加わり歌った。
第二部のオープニングはSHO-WAだ。およそ1年前に結成された秋元康プロデュースの6人組だ。
最初にオリジナル「君の王子様」。続けてラッツ&スターの「め組のひと」と山本リンダさんの「狙い撃ち」を踊りながら歌った。
SHO-WAと入れ替わり、徳光さん、タブ純さんと西寄さんがステージに現れた。ここからはこの日のテーマであるムード歌謡。
まず沢ひろしと東京99の「愛のふれあい」。続けて小松おさむとダーク・フェローズの「小雨のアムール」。3曲目が三浦正弘とアロハ・ブラザーズの「ラリラリ東京」。これは「危ない」歌だ。
そしてタブ純さんが入っていた和田弘とマヒナスターズの「泣きぼくろ」。いずれもタブ純さんがムードたっぷりに歌い上げた。
これはタブ純さんがマヒナに入るきっかけになった歌だ。和田弘さんの前で披露して「合格」になったそうだ。
さらにディープな世界に入っていき、花菱エコーズの「西海ブルース」となった。これは林家三平師匠がかわいがっていたので林家の家紋である花菱をグループ名に入れたのだという。
そもそも「西海ブルース」は内山田洋とクールファイブのデビュー曲として考えられていたのだという。クールファイブのデビューが「長崎はまた雨だった」でなかったら・・・なんてことも思わせてくれた。
続けて東京モナルダの「神戸で別れて」だった。
ここで坂本冬休みさんが登場して、由紀さおりさんの「夜明けのスキャット」を歌ったが、これまたよく似ていた。
次に安田祥子・由紀さおりの「トルコ行進曲」を冬休みさんが一人で歌い上げた。次に歌ったのは八代亜紀の「舟唄」。冬休みさんは八代さんのメークさんから貰ったという八代さんのウィッグを被っていた。
スペシャルゲストとして東京ロマンチカのリーダー鶴岡雅義さんが紹介された。黒のタキシードに黒の蝶ネクタイ姿だ。
昭和8年生まれの91歳。
日本で初めてレキントギターを使い始めて、その後、日本でラテンが広まった貢献者が鶴岡さんだ。
タブ純さんが「鶴岡先生のところに弟子入りしに行ったんですが、先生が認めてくれたのかわからないんです」というと鶴岡さんは「よくわからないな」と一言。「お宅に伺ってギターを習う前にお酒が出て来て、いつの間にかカーペットの上に寝ていました」とタブさん。
すると鶴岡さんは「勝手に入って来て、何だか知らないけど寝てた」というとタブ純さんたちは笑った。
ここで鶴岡さんはトレードマークのレキントギターを持ち、タブ純さんはアコースティックギター。そしてタブ純さんのボーカルで鶴岡さんが初めて書いた曲で石原裕次郎さんで大ヒットした「二人の世界」。
タブ純さんは「ギターで共演するのは初めてで夢が叶いました」。
2曲目のコラボは「君は心の妻だから」。これも鶴岡さんの作品で東京ロマンチカの代表曲の一つだ。
最後に鶴岡さんは「これからもみなさんに歌っていただいて、ムード歌謡を愛してほしいと思います」と挨拶すると大きな拍手が起こった。
続けて加藤登紀子さんの作詞作曲「母よ」をタブ純さんが歌った。これは加藤さんがタブ純さんの母親のことを書いた作品だ。
そしてSHO-WAが美空ひばりの「真っ赤な太陽」。
締めくくりはみなで森田公一とトップギャランの「青春時代」を歌った。
タブ純さんはセーラー服を着て現れて大いに受けていた。
こうして3時間半の徳光さんの歌謡ショー一日目は幕を閉じた。