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特別展「犬派?猫派?」
あなたは猫派ですか?それとも犬派?
よく会話で出てくるセリフである。
世はペットブーム。猫と犬はその代表格だ。
2023年ペットフード協会の調べでは、ペットの頭数では犬684.4万頭・猫906.9万頭という結果だった。
犬の飼育頭数は約20万頭の減少。一方、猫の飼育頭数は横ばいだった。
いづれにせよ、多くの猫ちゃんワンちゃんが家族になっているわけだ。
猫も犬も古くから人に親しまれ、日本の絵画に描かれてきた。
近代以降も、画家たちが自らの愛猫、愛犬をモチーフにした作品が少なくない。この度、山種美術館(東京都渋谷区広尾3-12-36)は猫と犬を題材とした名品にフォーカスする。
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特別展「犬派?猫派?ー俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃までー」が2024年5月12日(日)から7月7日(日)まで開催される。
本展では、江戸時代から現代まで、猫と犬を題材としたバラエティに富む作品が一堂に会する。併せて、身近な動物を描いた優品も紹介する。
猫を描いた名作といえば、近代京都画壇を牽引した竹内栖鳳による《班猫》(重要文化財)。静岡の沼津で偶然出会った猫に惹かれた栖鳳は、丹念な観察と写生を通して作品を完成させた。
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サイン代わりに猫を描くこともあるという藤田嗣治による《Y夫人の肖像》(株式会社三井住友銀行) は、女性と4匹の猫を描いた魅力的な作品だ。
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本展で初公開となる《洋犬・遊女図屛風》(個人蔵)は、当時、日本では珍しかった洋犬を描いた貴重な作品。
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開館時間は午前10時から午後5時(入館は午後4時半まで)。
休館日は月曜日。
入館料は一般1400円、大学生・高校生1100円、中学生以下無料。