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映画「〇月〇日、区長になる女」
このままの政治では自分たちの町、生活が守られないーそんな危機感から地元自治体のトップの選挙に関わることになった劇作家・演出家ペヤンヌマキ。彼女が2022年の東京都杉並区長選挙の候補者・岸本聡子と彼女を草の根で支えた住民たちに密着した映画が好評だ。
映画「〇月〇日、区長になる女。」(2024年/110分)はポレポレ東中野(東京都中野区東中野4-4-1)で上映中。
大阪では2024年2月3日(土)から第七藝術劇場、2月10日(土)からは神戸の元町映画館で公開され、3月22日(金)には京都シネマでロードショー。愛知、新潟、広島、札幌、福岡、長野でも公開される見込み。
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57万人が暮らす緑豊かな東京都杉並区。そこで行政主導の再開発、道路拡張、施設再編計画が進んでいた。そんな状況下で迎えた2022年6月の杉並区長選。住民たちは一人の候補者を擁立する。
ヨーロッパに暮らし、NGO職員として世界の自治体における”公共の再生”を調査してきた岸本聡子だ。地縁なし、政治経験なしの岸本の相手は、3期12年続く現職区長に挑んだ。岸本はわずか187票差で勝利した。
東京都杉並区在住のペヤンヌマキ監督が、住んでいるアパートが道路拡張計画で立ち退きの危機にあることを知り、計画を止める方法を調べ始めたことをきっかけに本作の制作を開始した。
地域問題の当事者となった監督が、それまで無縁だった選挙や政治の世界に飛び込んで住民たちと連携しながら学び悩む過程をとらえ、候補者や支援者たちと合意形成のため対話を積み重ねていく姿を映し出す。
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主題歌は、杉並区民がつくった応援歌「ミュニシパリズム」を、上田ケンジと小泉今日子による音楽ユニット「黒猫同盟」がカバーした「黒猫同盟のミュニシパリズム」。この映画のテーマでもある「ミュニシパリズム」とは、地域に根付いた自治的な民主主義や合意形成を重視する考え方。
映画の公式ホームページによると、ペヤンヌマキ監督は次のように語っている。「自分のことに精一杯で社会問題のことなんてちっとも考えてこなかった私ですが、自分の住まいが奪われる危機に直面して初めて、政治や選挙が私たちの生活につながっていることに気づきました。そして・・・カメラを回し始めました。投票率を少しでも上げるために」。
「本当は、猫とまったりお昼寝したり、お気に入りの川沿いを散歩してバードウォッチングを楽しんだりしていたかっただけなんです。だけど黙っていたら、この生活が奪われてしまう。もう黙っちゃいられない!これは現在私に起きていることであり、杉並区で起きていることであり、どこでも誰にでも起こりうること」。