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バンド「シガー・ロス」を激写!

 1994年にアイスランドのレイキャビックで結成されたバンド「シガー・ロス」。アイスランド語で歌い、アンビエントなサウンドで知られるシガー・ロスだが、そのバンド名はアイスランド語で勝利の意味だ。
 まず母国アイスランドで成功を収め、99年のアルバム『アゲインティス・ビリュン』で世界的な人気に火がついた。
 2003年には「Vaka(Untitled #1)」のミュージックビデオでMTVヨーロッパ・ミュージック・アワード最優秀ビデオ賞を受賞した。
 間もなくシガー・ロスのアジア・ツアーが始まる。
 2月15日(土)、16日(日)に東京ガーデンシアター、同19日(水)に神戸国際会館こくさいホール、同22日(土)、23日(日)に台北、同25日はシンガポールでライブの予定だ。
 そんなシガー・ロスをブレーク直後に撮影していたのが日本のフォトグラファーほりたよしかさんだ。カメラマンになって3年目のことだった。


 ほりたさんは回想する「自分の写真に自信も持てるようになってきた、そんな時、日本でほとんど知られていなかったバンド、シガー・ロスを撮影することになり、アイスランドへ行きました」。
 「シガー・ロスといえばアイスランド語の歌詞、壮大で幻想的なサウンド、当時はバンド写真もほとんどなく、得体の知れない不思議なバンドでした・・・不安の中で到着したアイスランド。そこには見たことのない景色が広がっていました。岩ばかりで緑が見えても苔ぐらい。地球じゃない惑星Aに来たような感覚になりました。やっぱり不思議な場所だなぁ」。
 緊張しながらシガーロスのスタジオに行くと、メンバーのヨンシーさんが日本から来たほりたさんたちを快く迎えてくれた。
 「小川のほとりに建った、灰色の壁に小さな赤い窓枠が並ぶシンプルな建物。玄関を入ると、吹き抜けの階下にドラムやキーボードが所狭しと置かれていました。以前はプールだったというこの場所が、彼らのプライベート・スタジオでした。かわいい楽器がたくさんあって、楽しそうに彼らは演奏していました。音を楽しむ。まさに音楽です」。

一緒に探した撮影場所
 「アイスランドは全く土地勘がないし、バンドの雰囲気を私が決めたくなかったので、思い切ってヨンシーさんに一緒に撮影場所を探してほしいって相談をしました。スタジオ、苔だらけの土地、温泉、窓から水中が撮れる市民プール、自宅、いろいろな場所に連れていってもらい、帰る頃には彼らと友人のようになっていました」。
 「撮影の合間には一人でドライブしながら、荒涼とした土地に突然現れるかわいい教会や地熱を吐き出す岩場、川の流れをそのまま凍らせたような巨大な氷河をカメラにおさめました」。
 「ほりたよしか写真展 アイスランド2002(Yoshika Horita Solo Exhibition-Seven Days in Iceland 2002ー」が2025年3月1日(土)までパークホテル東京(東京都港区東新橋1-7-1汐留メディアタワー)34階で開催中のところ、同1月30日(木)に訪れた。
 34階の客室の廊下がギャラリーとなっている。

 
 

 アイスランドでの写真のほかにもほりたさんの作品が並ぶ。

Collaboration 001 ほりたよしか 平井豊果 
Collaboration 005 ほりたよしか 山下健一郎 
Collaboration 013 ほりたよしか 高石優真 
Collaboration 012 ほりたよしか 新直子

 ほりたさんは中学時代を米国テネシー州で過ごした。1993年から音楽雑誌の編集カメラマンとして活動を開始する。2000年、34歳で写真家として独立した。ポール・マッカートニーやレディ・ガガらから来日時の専属カメラマンに指名されたこともある。
 ほかにも、マドンナ、スティング、メタリカ、MUSE、シガー・ロス、ファレル・ウィリアムス、ガンズ・アンド・ローゼズなど、海外ミュージャンのポートレートやライブ写真や、AKB48、氣志團、安室奈美恵、ナオト・インティライミなど邦楽アーティストのジャケット撮影も手がける。

ほりたよしかさん

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