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東北6県ろーるショー

 白崎映美さんがいるところはどこでもいつでもお祭りになる。映美さんはお祭りを司る巫女さん。歌う巫女。踊る巫女。お尻だって振っちゃう巫女。
 歌っているのは映美さんだが、天から降りて来た音楽が映美さんの身体を使って歌になっているのではないかと思ってしまう。そう、天とこの地をミディアム(媒介)する存在が映美さんなのではないかと。
 新年早々いいものを見せてもらった。いいものを聴かせてもらった。
 2025年1月5日(日)、「白崎映美&東北6県ろーるショー!!」がClub Que Shimokitazawa(東京都世田谷区北沢2-5-2下北沢ビッグベンビルB2F)で行われたのを観た。
 正月らしく、ギター、横笛、パーカッションで奏でられる「春の海」から始まった。だんだんと他の楽器も加わっていき「電線音頭」に。途中でドリフのカトちゃんの「ちょっとだけよ」も。

 


 ドラム、パーカッションが気持ちよく鳴り響いて、ステージ上のみんなで「おめでとうございます」と新年の挨拶があった。
 そして1曲目は「アイニ アイニ」。
 ここで映美さんは「この東北6県ろーるショーは4か月くらいこれまでスタンディングでやってきて、今日は席があると思ってぼーっとしてたらダメですよ。ずっと座っていられると思ったら間違いです」と話した。
 今日はベースの西村直樹さんがインフルで出られずに、ギターの河村博司さんが自分がベースも兼ねることになったというと映美さんが「じゃあ、西村博司はいらないってこと」とジョークを飛ばすと会場が沸いた。
 2曲目は「当たり前だ節」。映美さんは途中、マイクスタンドを抱えて歌うパフォーマンスを見せた。


 「今日ははじめドリフに来ちゃったね」とアコーディオンでボーカルの小峰公子さんがいうと、映美さんは「全員昭和生まれですからね。今年は昭和100年だしね。今日は昭和丸出しでいきます!」。
 ここで観客席から乾杯をしようとの声があり、みなで乾杯をした。
 アップテンポな歌が続いたのでここで「一息つきましょう」ということで歌われたのはスローな「あの人の夜は」。
 次は「みんないるよ」。
 「君が笑えば私も笑う 君がしかめっ面すれば私もしかめっ面」という歌詞を受けて映美さんは「そういうことってありますよね」。
 映美さんは円空の仏さまはみんな微笑んでいるといってほほ笑んだ。。すると客席から「怖いよ」の声。すると映美さんは「うっせーよ!」。
 ここで山形出身の井上ひさしさんの話になった。「今世界中が大変だから、もし生きていたら何て言ってくれたでしょう。去年生誕90年だったので生誕地でコンサートをやったんです。井上さんはいっぱいアニメの曲の歌詞を書いているんです」と映美さんはいう。
 続けて映美さんは庄内おばこと井上ひさしさんの歌詞がそっくりなことを指摘、冗談交じりに「パクッテる」。
 そうして歌ったのは「庄内おばこ~すきすきソング」。すきすきソングは「秘密のアッコちゃん」で歌われていた。
 ZABADAKのメンバーでもある小峰公子さんが「ペルーでインカの人たちがこの歌を知っているといって歌いました」と紹介して「はじめてうたったうた」で見事な歌声を披露した。


 「震災からだいぶ経ったけれど相変わらずだと思います。その間に能登地震とかいろいろあったけど世の中進歩していない。隠すことばっかりやっていて、ないことにしたいみたい」と怒ったのはサックスの梅津和時さん。
 梅津さんは「ぼくとふるさと」を歌った。


 映美さんが正面に戻ってメンバー紹介をした。
 ギター・ベース:河村博司、トランペット:田村カズ、サックス:ハラナツコ、ドラムス:山口とも、Djembe&パーカッション:クラッシー、太鼓:江野尻知宏、アコーディオン・ボーカル:小峰公子、チェロ:星衛。
 ここで手拍子でクイーンの「We will rock you」を河村さんが歌い始めると、途中から映美さんが「ドンぱっぱ」と歌い、この二つが交差して交わっていった。そして「ドンパン節」。
 続いて「いつでも誰かが」を映美さんと小峰さんの二人で歌ったーー「いつでもお前が きっとそばにいる 思い出しておくれ 素敵なその名を」。


 賑やかな「よわいでGO」の後、映美さんは「宇宙との交信の時間がやってきました。下北沢Club Que地下2階。集中して宇宙人を呼びますよ」というと何度か集中した。その後に続けて「あほんだら」と「ままふら」。
 そして「1,2,3,4」のカウントの後に歌ったのは「まづろわぬ民」。歌い終わると「血管が切れて死んでもいいって思う時がありますが、なるべく死なないようにして、みんなと一緒に歌いたいと思います」と映美さんがいうと実質的なアンコール「うた」を歌い、ショーを締めくくった。

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