タブ純&西寄の歌謡ショー
歌手にしてお笑い芸人のタブレット純さんと、森進一さんらの専属司会をするなどトークのプロ・西寄ひがしさんによる「昭和歌謡ショウ~おしゃべりと歌のバラエティ~」が2024年7月29日(月)、吉祥寺スターパインズカフェで行われた。
2人の歌謡ショウは3回目。
西寄さんとタブ純さんがステージに登場した。
第一部はトーク中心だ。
西寄さんが「純さんとお会いすると温度が3度くらい下がる感じです」というとタブ純さんは「大竹(まこと)さんにも言われました」。
「お盆にお墓参りに来た感じ」と西寄さんはたたみかけた。
タブ純さんは自分の風貌について「アルフィーとイルカさんが混じっている感じで、アルフィーイルカみたいな」と話した。
その後、先日タブ純さんが出演した日本テレビの「笑点」の話になった。
タブ純さんによると、反響がすごいという。
ただ本番では「すべった」という。
「もう出て行った瞬間から6割ぐらいの観客が目をそらし、ぼくが見るとそらすし、何となく不吉な感じで、嫌な予感がするなと思って」と話すタブ純さんだが、時間が極めて短かったことも不利だったそうだ。
「普段は9分くらいでようやく温まってくるんですが、(「笑点」の演芸コーナーは)6,7分だっていうんで嫌な予感がしてたんです」。
それからタブ純さんの声音のギャップについて西寄さんが話した。
「ものまねと歌の時の声は「凶器」ですよ」。
タブ純さんもステージから見ていると「歌の時にボリュームが上がると、あからさまにのけぞっている人がいて、それにぼくも驚いて」という。
ここからは小さな箱に入った紙を引いてそこに書かれているテーマをお題としてトークを繰り広げようというコーナーになった。
最初のお題は「恋愛」。
タブ純さんはいうー「小中高と男の子が好きだったんです。自分がなよなよしているのでマッチョに惚れるんじゃって言われるんです。普段教室にいる時と違って帰りにロンリーな横顔を見せるような人にキュンとしたりして。いきなり好きになるんです。例えば並んで立ちしょんをしている時に、わき腹を肘でつつかれたりすると「あぁ」って」。
ここで昭和歌謡の中には今ではストーカーだっていう歌詞がけっこうあるという話になって、西寄さんがまず挙げたのは野口五郎の「私鉄沿線」。
改札口で待ち伏せる主人公は「今ではアウト」だろうと。
タブ純さんが「「まちぶせ」なんかもそうですよね」というとに西寄さんは「ホテル」っていう歌があるんですよねと返した。
するとタブ純さんは「ホテル」を歌った。
2番に不倫相手が日曜日に何をしているか女性が見に行ったという歌詞があって西寄さんは「ストーカープラス住居侵入罪ですね」と話した。
そして話はテレビドラマに移った。
西寄さんは「私が一番最初に好きになった芸能人は坂口良子さんなんです」というとタブ純さんは「池中玄太80キロ」ではちょっと男っぽい感じでしたね」と返した。
ここでそのドラマから、西田敏行さんが歌っていた「もしもピアノが弾けたなら」をタブ純さんが披露した。
今度は恋愛話でも西寄さんのこととなった。
西寄さんによると、クラスにイケメン二巨頭というのがいて、ヒロユキ君とトオル君で、バレンタインになると西寄さんのところに女子たちが来て彼らに渡してくれってチョコを持ってきたという。
ある時、女子たちが話しているのが聞こえて来て西寄さんのことを「私書箱」ってあだ名で呼んでいることが分かったという。
大きなショックを受けたという。
次のお題「ここだけのはなし」に移った。
ここからはとある大学生のような若いテレビディレクターの話となりタブ純さんが激しく毒づいた。
収録後、その若いディレクターは「この人どう使っていいかわからないんです」と言ったそうで、それに対してタブ純さんは男声で「お前に言われたくないんだよ!どうせ変なサークルとかに入っててチャラチャラしやがって!」と激しく、今になって、反撃した。
そうこうしていると、西寄さんが「名曲で毒を薄めたいと思います。「街の灯り」はどうですか」と言って、タブ純さんが熱唱した。
ここで、もう一つのお題「この仕事をしていなかったら」になり、タブ純さんは18歳から働いていた古本屋のことを回想した。
その古本屋ではビニールに入れた本を買いに来る客以外はいなくて、貸金業もやっていて、でも社長が泥酔して警察官を殴ったことで捕まってしまい、タブ純さんは介護の仕事に移ったとのこと。
第一部の締めくくりはテレサテンの「時の流れに身をまかせ」で、タブ純さんと西寄さんの二人で歌った。
第二部は「タブ純オンステージ」。
オープニングは石原裕次郎の「ブランデーグラス」。タブ純さんは今日買ってきたというグラスを片手に歌った。
続いてはオリジナル曲の「東京パラダイス」。
次はせっかくだからタブ純さんも属していた和田弘とマヒナスターズの楽曲を選んでみようとなり、「好きだった」を歌った。
その次もオリジナル曲で「そんなことより気になるの」。
ここからはギターコーナー。
タブ純さんは今日買ったというガットギターを手にした。
いつものギタレレはメンテナンス中だそう。そのギターとハーモニカで披露したのは近江俊郎さんの「湯の町エレジー」だった。
次は加藤登紀子さんから提供を受けた楽曲「母よ」だった。
「ちょっと夏のナンバーもやってみようかな」と話して歌ったのは南佳孝zんの昭和54年の「モンローウォーク」。
ここでタブ純さんによるものまねの時間があって、歌に戻った。そして西寄さんがかぐや姫の「赤ちょうちん」をしっとりと歌った。
ここで一旦ステージを去っていてタブ純さんが戻って来たが、なんとセーラー服姿で、歌ったのは森田公一とトップギャランの「青春時代」だった。
次もフォークで谷村新司さんが歌詞、堀内孝雄さんが作曲でメインボーカルだった、アリスの「遠くで汽笛をききながら」。
アンコールとなり、再度の着替えを終えたタブ純さんのオリジナル曲で一時NHKラジオ深夜便の「今月の歌」になった「銀河に抱かれて」で2部制のトークあり歌ありの楽しいイベントは終わった。