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デュアル

インタビューをしていて調子がいいと感じる日は、2つの声が聴けているときです。

1つはもちろん、話し手が話している言葉や言葉以外で伝わる声。もうひとつは、話を聴きながら、自分自身のなかで生まれてくる声です。

前者はわかりやすいと思います。相手が語ってくださっていることが聴けていないと、何を質問していいかもわかりません。

ただ、往々にして、次の展開を頭の中で考えすぎたりして、相手からのメッセージを受け取れていない場面は起こりがちです。ここを聴くだけでも、奥深く、むずかしいものです。

そして、後者の自分の声について。

これは、相手の語りを聴きながら、自分のなかに生まれる、感情、問い、違和感、感動、驚き、共感などなどの「こころの動き」です。自分の声がちゃんと聴けると、次に何を相手に聴いてみたいかが、自然と生まれるように思います。

ただ、こちらもまたむずかしく、例えば沈黙を恐れない勇気がないと、慌てて沈黙を無くそうと、自分の中で生まれた何かに意識を向ける余裕がなかったりします。

このように、聴くという行為は、デュアルという特性があるように思います。2つの声に同時に耳をすますような。

ただ、同時はカンタンではないので、個人的に心がけているのは、まず前者の相手の語りに(語られていないものに)耳をすますこと。そして、自分の身体と頭のなかがすっきりした状態であること。ここがちゃんとできれば、自分のなかに自然といろいろなものが動き始めると思います。

ふと思い立ち、今日はインタビューの話をしてみました。ではでは週末、みなさんよい一日をお過ごしください!

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