地域包括支援センターと生活支援コーディネターの連携
地域包括ケアのシステムの構築に向けた過程の中で、新たに包括的支援事業の充実のため追加された「生活支援体制整備」(コーディネーターの配置、協議体の設置)はどの辺りまで進めて来られているのだろか。
地域づくりの新たなキーマンとして活躍が期待されている生活支援コーディネーターは多様な生活支援・介護予防サービスの充実に向けて、ボランティア等の生活支援の担い手の養成・発掘、地域資源の開発やネットワーク化を担う役割がある。
当センターでも、第2層の生活支援コーディネーターが地区社会福祉協議会に配置されている。他では地域包括支援センター等に配置されているところもあるだろう。生活支援コーディネーターは職種や配置場所を限定していない。地域の実情に応じ、住民主体の活動に関わる観点を重視している。
ここではやはり地域づくりに必要な要素として「地域コーディネート力」が試されることになる。では町会自治会に比較的近い存在にある地区社協等に配置すればうまくいくだろうか、一方で地域包括支援センターに配置されているコーディネーターだけでは地域づくりで出来ることは限られている。
どちらにしても必要なことは「連携」「協働」といったのりしろ合わせの点にある。一見、住民主体の取り組みであれば地区社協などのコーディネーターの方が力を発揮しやすいのではないかと思われるが、元々、町内会と必ずしも関係性が良いとは限らない。そうなるとやりたいことがあってもスムーズに行かないことも多かろう。一方で地域包括支援センターにとってはオブザーバーとしての立ち位置や、主任介護支援専門員が持つネットワーク力が地域づくりに役立つこともある。
つまりは、地域づくりには地域ごとの諸団体との関係性や実情を踏まえ、それぞれ(社協や包括だけでなく)の機能や専門性を大いに発揮できるようなしくみ作りから始めるとうまくいくのかもしれない。その場にふさわしい協議体の一つが「地域ケア会議」であると考える。
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