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わたしはパズルのピース ㉟

「彼が手伝いに入ってきてくれて本当に
助かったの。
私は細かいことには気が付くんだけれど
全体を見て動くってことが苦手でね、
彼はそういうことが得意でね、
わたしの苦手なところを的確に行ってくれて
スムーズにことが運ぶようになっていったの」
「すごい・・・ですね。
お互いの凸凹がキレイにはまってるっていうか」

「そうなのよ。
特にそういうピースを募集してたわけでもないのに
なぜか彼が来てくれて本当に助かったの」
「何だかさっきのピース爺さんの話が伏線みたいで
出来すぎている気がします」
「あはは。そうなのよ。
それをあなたに伝えなきゃいけなかったのよ」
「えーーーーーーーっ。
そういうことなんですか⁉やっぱり!」

「わたしね、ピース爺さんのところでお手伝いを始めてね、
最初はとにかく夢中になって毎日を過ごしてたの。
もちろん大変なこともあったけど毎日が楽しくてね、
そんなふうに過ごしてたから
自分を着飾ったり、偽ったりする余裕もなくてね
自然とありのままのわたしでいられたの。
でもね、これは本当にピース爺さんのおかげ
だと思ってる。
ピース爺さんがありのままの私でいられるように
してくれたんだと思うの」

「どうしてそう思ったんですか?」
「ピース爺さんはそのことについて何も言わないけど
言動から配慮してくれてるなって感じられたから」
「確かにピース爺さんに聞いても
そういうこと言わなさそうですもんね。照れちゃって。
”わしゃ、そんなことまでいちいち考えとらん”
って。
ホントはすべて配慮してくれてるんだけど。
でもそれがピース爺さんのいいところなんですよね」
「あなた、出会ったばかりなのに
本当によくピース爺さんのこと理解してるわよね。
すごいわ」
「うふふ。なんとなく想像できるだけですよ」

「そんな毎日を充実させて過ごしてた時に
彼がやってきたもんだから
ごく自然とありのままのわたしで
接することができてたのね。
最初はお手伝いしてくれる仲間として
とても信頼できたしとにかく彼といると楽しかったの。
何にも繕うことなく自分を出せる相手だったから。
また自分でダメだと思ってるところも
自然と出せてね。
だから当然のように彼に惹かれていったの。
彼もまた私と同じように好意を持ってくれて
気づくとそばにいるようになっていったってわけ。
彼は凸凹全部ひっくるめたわたしを
好きになってくれたの」

「すごい・・・ですね。。。
ピース爺さんの言ったとおりになってる。。。
まさか
ピース爺さんがピースカさんにぴったりの彼を
仕組んだわけではないですよね…
あっ、ごめんなさい。失礼なこと言ってしまって」
「うふふ。大丈夫よ。
あまりにも出来すぎて疑いたくもなるわよね。
ほんとに不思議なんだけど彼とは
お互いの凸凹がピッタリ合う相手だったの。
ただ、ピース爺さんの言ってたことが
本当に毎回起きるのかどうか
私にはわからないけれど…

お付き合いを始めた頃にね
ピース爺さんに言われたのは
"本来のおまえさんの凸凹に戻ったから
その凸凹にピッタリハマる凸凹がでてくるのは
当然のことじゃ。
でないと、一枚のパズルは完成できぬじゃろ"
ってね」
「なるほど。。。確かにそうですね。
ピース爺さんが仕組んだわけでも
魔法をかけたわけでもなく
そうならざるを得ない当然のことだったんですね」

「あとね、、、

















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