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わたしはパズルのピース ㊲

ピースカさんに別れを告げた後
わたしはここ数日でたくさんの
素晴らしい出会いに感謝し
いろんな話を聞けた充足感に浸っていました。

(こんな素晴らしい話をたくさん聞けたことは
何者にも代えがたい宝物のような
貴重な体験だったなぁ。
でもこの話を聞いて終わりにしたら
ただの宝の持ち腐れになっっちゃう。
そのためにも常に忘れずに
教わったことを生かしていかないといけないな。
でも、、、わたしってその時はいいんだけど
すぐ日常に戻ると忘れちゃいそう。。。
どうすればいいんだろ?)

そんなことを考えながら歩いていると
とっても可愛いカフェを見つけました。
(ちょっとここで心の整理でもしよう)

中に入るとそこはとても心地よい空間で
穏やかなそして柔らかい空気が
流れていました。
(あぁ、いいカフェ見つけた!
ここをこれからわたしの秘密の場所にしようっと)

そこでハーブティーを飲みながらゆっくりくつろいで
たくさん学んだことを整理しようとしてた時です。。。

「いらっしゃいませ〜」
お客さんが入ってきて私の横を通り過ぎた時、
聞こえてきた声は
聞き覚えのある、とってもドキドキする
ときめく声だったのでした。

はっ!とその声のする方を見ると
わたしがながいこと恋心を抱いていた
ピータくんでした。
(ど、どうしよう。。。
こんなとこで出会えるなんてすごい偶然。。。
ドキドキが止まらない。。。)
緊張して声をかけようどうしようか迷ってた時に

「あら、ピースじゃない。
こんなとこで会うなんて珍しいわね」

その声の主の方を振り向くと
ピーだったのです。
ピーはわたしと同じくピータくんに恋心を抱いていた
恋のライバルだったのです。

「あっ、こ、こんにちは。
ここにはよく来るの?」
「最近来るようになったの。
彼がこの店お気に入りだから」
「彼⁇」
「えぇ、ピータよ。
最近付き合いだしたの。
ピースにはまだ言ってなかったわね」

「えっ⁈
あっ、そうなんだ・・・
お、おめでとう。良かったわね」
「なんかごめんね〜、こういうことになったから」
「べ、べつに謝らなくてもいいわよ」
「あっ、彼が待ってるからいくね。じゃあまたね!」
「うん…またね」

わたしはこのやり取りをした後
呆然として何も考えられなくなってしまいました。
(えっ。。。?どういうことだっけ。。。
わたしはお気に入りのカフェを見つけ
ゆったりとくつろいでた時にピータくんの声を聞いて
ドキドキときめいてた。
そしたらピーに声を掛けられ。。。。。
えっ?えっ⁇・・・・・・・・・。

気づくと居ても立っても居られずに
逃げるようにカフェを出ていました。
とにかくあの場所には一秒たりともいたくなかった。

(ピータくんとピーが???)
頭の中がパニックになっしまって
途方もなく歩くだけで精一杯でした。
とにかく歩いて歩いて歩き続けることで
暴れまくっている心の中をしずめようと
必死だったのです。

とうとう歩き疲れた頃に
見知らぬ小さな駅前のベンチを見つけ
やっと腰を掛けることにしました。
そのころには真っ白になってた頭の中が
少しずつ理解を始めるようになりました。

・・・・・・・・。

(なぜ⁇
あまりにもショックが強すぎて
涙がでない。泣けないのはなぜ?????
わたし、、、悲しくないの⁇)













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