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わたしはパズルのピース ㉛

「それはね。。。
彼のこと好きだったからこそ
嫌われたくないって思うのは自然なことだと思うけど
それが行きすぎてしまって
どんどん自分らしさがなくなってしまった。
それは彼がそうして欲しいと言ったわけでもなく
私が勝手に自分を偽って
ありのままの自分でいられなくなってしまったの。
それがどんな影響を与えるのか
気付かせてくれたのが
ピース爺さんだったってわけ」

「あの。。。
こんなこと聞くのは失礼だと重々承知してますが
お爺さんはこの出来事に良い面があるって
言ってませんでした?
あっ。。。わたしもある事で悩んでて
そこから良い面を探し出すことを
お爺さんから教えてもらったんです。
もしかしてそうなのかな…ってふと思ったんで」

「ピースもそういうことがあったのね。
確かにそれも教わったわ。
でもね、その前に言われたことがあってね、
ピース爺さんにまず最初に言われたのが
”自分で勝手に自分のピースの形を変えてしまったことが問題なんじゃ。
ありのままの自分をださないまま
ずっと彼と一緒にいるつもりだったんかい?
そんな偽った自分でデートして楽しかったんかい?
本当の自分じゃない自分を
好きになってもらって嬉しいんかい?"
って質問攻めされたわ」

「ピース爺さん、
傷心のピースカさんにそこまで。。。」
「私もなによ、この爺さん!
って最初はちょっとイラっとしたわ。
でもね、この質問をよく考えてみると
反論できなかったの。
だって、お付き合いできてホントは幸せなはずなのに
いつも心が疲弊してから」
「頑張ってたんですね。。。」
「そう、頑張れば報われるってどこかで
思ってた、信じたかったんだと思う」
「わたしはまだガキなんで
ピースカさんのような恋愛はしたことないけど
もしそんな状況なら
同じようなことしてたと思います」

「誰だって好きなピースに嫌われたくないし
頑張って無理しちゃうわよね。女の子って」
「はい、少しでも気に入られたいから。
そのためならわたしもピースの形変えちゃいます」
「そうよね。私も当然そう思ってた。
でもね、ピース爺さんは違ってたの」
「ピース爺さんは何て言ったんですか?」
「"本来のピースの形を変えてしもたら
凸凹がピッタリとはまらなくなり
うまくいくものもいかなくなってしまうんじゃ"
ってね。
ピース爺さんの言ってた意味理解できる?」

「うーん、、、わたしは恋愛初心者だから
よくわからないんですけど
恋愛の場合は簡単に割り切れないような
もっといろんな感情が湧いてきて
複雑なような気がするんですけど
いくら自分の凸凹もままでよくても
自分の好きなピースの凸凹に合わせないと
好きなピースと結ばれることは
難しいんじゃないのかなって思っちゃうんです」

「そう思うでしょ!私もそうだったから。
ピースの言いたいことよく分かるわ。
でもね、ピース爺さんが言ったのはね・・・」






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