40.萌え

「アンドリューが格好良いので読むと良い」
 寝ようとベッドに入ると、彼女が携帯を目の前に翳す。その画面は無料漫画アプリを表示していた。
 はっきり言って、僕は同性に興味はない。格好良いと思うキャラクターこそあれ、それは男の思う同性としての格好良いであって、女性のそれとは違うはずだ。
 けれど彼女はお構い無しに自分の好きなキャラクターを勧めてくる。
「ちなみに、この漫画のキャラクターは実在した殺人犯とか犯罪者がモデルで、アンドリューはロシアのペドフィリアな変態犯罪者がモデルなんだけど」
 どうやら彼女は年上キャラだけではなく、ジャックナイフを装備した元教師の小児性愛をもつ殺人鬼にも萌えるようだ。

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