14.休日出勤

 珍しく土曜日だというのに仕事に行くことになった。
 いつもなら休日出勤の日は私服で行くのだが、最近怠けている彼女が洗ってくれないために私服がなく、仕方なくワイシャツにスラックス。
 こんな服装をするだけで憂鬱になる僕は、ニート予備軍だろうか。
 いつものように家を出て駅に向かう。朝も早いというのに駅にはいつもと変わらず人が大勢いた。
「人多いな。皆も仕事かな?」
 駅に着いた報告のメールを送る。
「え、マジで!?」
 返ってきたのは、とてつもなく嫌そうな文面だった。
「たんたんも仕事行くフリして電車乗らないと!!」
「ニートがバレる」
 彼女は自分がニート臭を放っていると思っているようです。

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