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「のろま」で「せっかち」
のろまでせっかち。
30年ほど前に、ある知人がわたしを言い表した言葉だ。
どんな場面で、どういう流れでだったのか、さっぱり憶えていないのだが、その瞬間、わたしのアタマの中はハテナマークで埋め尽くされた。
その言葉は、あとからじわじわと効いてきて、未だに真意はわからないまま、ずっと印象に残っている。
おそらく、これは、けなしたわけでも褒め言葉でもない。
ただ、ニュートラルに感じたままを口にしたのだろうと思う。
たしかに、わたしの中には相反するものが常に同居している。
服に関して言えば、シンプルなもの、アバンギャルドなもの、どちらも好き。
思考的には、心配性だけど楽観的。
暮らしの面では、きれい好きでズボラ。
昔、わたしの作品(服)を、ある人はこう表現した。
「変わってるのに、きちんとしてる」
それは、生まれた時の星巡りにも起因しているようで、「ロマンチストで現実派」だとか「華やかさを好むけど堅実」だとか、いろんな占いでも対照的な気質を併せ持っているようなことが書かれている。
ひょんなことから、とある星読み師に詳しくみてもらった時に、わたしを一言で表す言葉が極めつけだった。
「真面目な遊び人」
どこまでも真面目で、どこまでも自由人なのだそうだ。
なるほどー!と笑いながら納得。
と同時に「のろまでせっかち」を思い出したのだった。
あれは言い得て妙だったんだなと。
誰しも、二面性、多面性があるものだと思うが、裏表ではなくて、ひっくり返さなくとも同時に並んで見える感覚。
わたしが作り出す服も同様に、「スッキリ見えてラクチン」なのが特徴。
スッキリ見える=窮屈
ラクチン=ルーズ
そういった思い込みを覆す服を作ることに通じているのかもしれない。