
朗読LIVE 65 桃太郎(三)
物語において、鬼は恐いものとして描かれる。
時には、情けない鬼もいる。でもそれは、たまにいるから話題になる。
節分行事を嫌う人がいた。曰く、差別の象徴である、と。肌の色が違う、筋骨隆々とした、髪の色の違う人々を、排斥してきた歴史なのだ、と説明された。分からなくはない。恐いというイメージで、どんどんと異形になっていったんだろう。
でも。人間の心の醜さの象徴として、それに対して豆を投げるという、現代的な考えはいかんのかなぁ、とモヤモヤしながらも、人の形を取ったものだと、今時の多様性なんていうのと相入れないのかなぁ、他の生き物だと動物愛護が、などと、いまいちすっきりとした境地に至らない。
桃太郎 芥川龍之介
朗読は、1分10秒過ぎから。
ここに至るまでのお話はこちらから…
いいなと思ったら応援しよう!
