バイオハザード2における視線誘導について
そろそろDBDとバイオハザードのコラボが来るということで、コラボの舞台であるバイオ2(ラクーンシティ)の動画を見ていたら、昔プレイしていた時は気が付かなかったような視線誘導がバチバチに決まっている場面が何個かあったので特にすごいな…と感じたところだけ解説したいと思います
もしかしたら私が今気が付いただけで、みんな前から知ってたのかもしれないけど…
まずはリッカーの登場シーン
ここの構図がキマりまくっている
まず部屋の中央に窓ガラスがあって、そこをリッカーが一瞬通る場面
ちょっと構図に気を配って見てほしい
まあ画面の真ん中にガラスがあるからプレイヤーはそこをまず見るよね…という話なんだけど、そこに視線が往くようにうっすらと視線が操作されている
パーテーションの上端下端、部屋の端、壁の模様に至るまですべてが一点透視で窓に向かって伸びているのが分かる
イメージ的にはこんな感じ
固定カメラにしかできない演出ですよこれは…すげぇ…
そしてドアを通ると次の視点へ
ここは窓の外からレオンを覗くようなシーン
ところでさっき外にリッカーいませんでしたっけ…?
そうです、つまりこの視点はリッカー視点なんです(おそらく)
ここ以外に外からレオンを見るシーンは存在しないはずなので、間違いなく意図してるとは思う
まるで獲物をじっと観察する捕食者側の視点のような印象を感じますね
次の視点では通路突き当りの窓ガラスが割れているのが目に入る
ここも多少なりとも一点透視図法を使ってる
画面のほぼ中心に窓ガラスが配置されているのもポイント
このあたりから血の滴る音も聞こえてくるので、この先に何かがいるぞ…となり、プレイヤーの恐怖心を刺激してくる
そして満を持してリッカーさんが登場する通路へやってくる
まず最初に目に入るのは天井から一滴一滴垂れてくる血
そして次に目に入るのは垂れた血によってできる血の水たまり
ここでプレイヤーは絶対天井に何かがいるぞ…と否が応でも認識させられる
更にいやらしいのがここではレオンが手前に進まなければいけないところ
明らかに敵がいる場所にレオンを進ませなければならず、しかも奥から手前に操作しなければならないので直感的に嫌な感じを受ける、実際昔プレイしていたときにここを進むのがかなり嫌だった
つまりホラーゲームとして大成功しているということだね
そして場面は変わってカラスが窓からバンバン入ってくるシーン
ここもなかなかうまい固定カメラの使い方をしていたので紹介
まず最初は普通に先に進むシーンから
真ん中で警官が一人倒れてるけどゾンビではない、けどなんか血が出過ぎてないか…?と感じさせるような見た目をしている
この時点ではカラスはちょっとやかましいだけの存在で、それほど攻撃もいたくない
そして次のカット
ここで先ほどぼんやりとしか見えなかった死体がアップになる
全身が傷だらけになっているがどうも不思議な傷のつき方をしている
よく見ると倒れた体の上部分に集中している
そして次に目に入るのは横の割れたガラス
先ほどからいるやかましいカラスはその窓を割って入ってきたらしい
この画面から、今いるカラスには窓ガラスを割り人間の身体をむさぼるという力が備わっていることが分かる
そして満を持して窓ガラスを破りながらカラスが入ってくる
(ここの音デカすぎてすごいビビった)
直前の固定カメラでこのカラス達には人間を襲う力があるということがプレイヤーには理解できているし、何よりデカい音でこいつらはヤバイ!と分かるのでプレイヤーはガン逃げすることになる
ここデカイ音と急に出てくるカラスでびっくりさせるジャンプ・スケアポイントなので、プレイヤーが意識をあまり割かない側面の窓からカラスが出てきているのだと思う
逃げる新米警官レオン
ここは奥側から手前に逃げていく構図になっているので、結果的にカラスがめちゃくちゃ追いかけてくるのを見ることになる
プレイヤーを焦らせて怖がらせることを狙っていると思う
そして画面が切り替わり出口を見つける
ドアの上には緑色のランプがあり、一目で出口だとわかるので安心感もひとしお
ということで今回はバイオ2のRTAを見て気が付いた視線誘導について解説しました
固定カメラの使い方がマジで上手いな…と思いながら見ていた
PS1時代の工夫を凝らしたゲームデザインは見ていて楽しいですね…
ということで今回はこんなところで終わりです
良ければ他の記事も見ていってね バイバ~イ
P.S 早くネメシス使いたい
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