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#14 小1の勉強のリカバリーが想像以上に大変だよというはなし

先日、小1次女の幼稚園時代の同級生Hちゃんママとお茶をしてきました。残念ながら小学校は離れてしまったものの、親子共々気があうので定期的に会っています。Hちゃんの最近の様子を聞いて、小1って、ホント、ホント、大変だよねーーー!って、いろいろ考えたことがあったので書いておこうと思います。


1.幼稚園生活の振り返り

うちの幼稚園は、ものすごくガツガツ勉強ちっくなことをさせたり先取り学習させておくタイプではなく、だからといって「文字は勝手に子どもが吸収するから大人が無理に教えない」という極端な自然派()なタイプでもない、いたって「普通の」私立幼稚園でした。

年中で線を引くドリルみたいなのをやって、年長でひらがなと数字のドリルを1年かけてやってたかな。小学校に行く前に自分の名前は書けるようにしておこう!っていうレベル。
あとは「ご家庭の判断で」やってくださいねって感じで、公文や学研に行く子もいたし、親が教えたり友達同士の手紙のやり取りの中で文字を覚えた子もいた。

Hちゃんは繊細で不安定になる時期が多かった(進級でクラス・担任が変わる時、5月病の頃、長期休み明け、運動会やお遊戯会の練習で先生がちょっとピリつく時期など)ので、半日泣き続けていたとか、運動会練習もずっと先生に抱っこされて踊ってたみたいなことが多々あり、ママも先生も「きちんと園生活が送れる」というのを第一に考えていた。

その甲斐あって卒園する頃には、わりとしっかりしていて。困ったことを先生に伝えられるようになったり、卒園式の練習の時期も泣かずにきちんとこなしていたりしていた。担任の先生のアドバイスもあり、念のため小学校には「支援シート」みたいな「この子はこういうところがありますので配慮をお願いします」的なのを提出して、事前に小学校と面談したりしていた。

(私から見てもだーーーいぶおっとりしているHちゃん。支援級とか療育みたいなのが必要では?と思ったりする時があるんだけど、そこは幼稚園の先生に相談したり、○歳児検診系でもひっかからなかったそう。成長とともにしっかりはしてきてるから大丈夫みたいな。うっっっすいグレーみたなタイプかな、わりとこういう子多いよね)

2.小学校に入学して

支援シートを提出したこともあり、クラスは幼稚園から仲が良かった子と一緒にしてもらえたり、女の先生(大人の男の人が怖いという理由で)にしてもらえたりしたそう。安定したスタートを切れて、念願の1年生になれた喜びもあり、しばらくは楽しく小学校に通っていて、Hちゃんママも安心したそうな。

3.5月くらいからはじまる行きしぶり

頑張って「小学1年生」をやっていた4月が終わり、5月から朝の行きしぶりがひどくなってきたそう。うん、うちの小1次女も5月から行きしぶりがはじまって毎週月曜日は学校の昇降口とか教室まで付き添い登校してたしな、、そういう時期ではあるよね。。
先生が他の騒いでる子を怒って(Hちゃんが怒られてるわけではないけどその空気がダメっぽい)号泣して、何度か学校から電話かかってきたり。算数の問題が解けなくて号泣したり。

ママは仕事の前に、学校に行きたくなくて亀の歩みのHちゃんと一緒に学校まで行っていた。往復で約1時間。。朝だけで疲れちゃって、会社に行く頃にはヘトヘト。
幼稚園の時は駐車場から園の玄関までの数百メートルの行きしぶりだったが、小学校に行ったらKm単位の行きしぶりになるのがツライよね。そしてもう無理やり抱っこで強制連行できる重さでもなくなっている…。これもある意味小1の壁か…。


4.梅雨の時期、体調は最悪…

5月をやっとの思いで乗り切ったが、急に暑くなる6月。雨の日も多く、じめじめや気圧の影響で、体調もボロボロ。謎の不機嫌モード勃発。つねにイライラグズグズしている子ども。親もダルいからすぐにキレるし、めちゃくちゃ悪循環。もう、この日本の気候どうにかならないの?

5.国語のテストで20点をとってくる

1学期も終わりが近づき、7月に入ってテストラッシュになってくる。一通りのひらがなは学習しましたよね、というスタンスでやってくる文章量のテスト。実際、ひらがな・数字は幼稚園からできたって子が多いから苦戦してる子は一部。
そんな中、国語の文章問題のテストでHちゃんが「20点」をとってきてママ白目。。きつつきのくちばしについての文章。宿題の音読ではきちんと読めてたから理解していると思ってた。(うーん、文字を読んでいるというよりは、同じ文章をなんども授業中に読むから暗唱できるようになっていた可能性はある)
問題文で何を聞かれているのかを全然理解できない。文章の中からカッコに入る言葉を引用するのも全然わからない。

まさか1年生のこの時期にもう赤点を取ってくるとは想定外すぎて、家で何をやればいいんだろーーーーと悩んでいた。確かに算数で20点だったら、該当範囲の計算ドリルをやらせればどうにかなったりする。でも国語は算数に比べて一筋縄でいかない。

6.小1の勉強のリカバリーは困難…

学校の勉強に遅れたら家庭学習を頑張って追いつけばいい。テストで悪い点を取ったら、次のテスト前にちゃんと授業の復習をしてからテストを受けさせればいい。…と思うじゃないですか!でも、そういう「大人の常識」が通じないのも小1なんです。。理由は下記。


・まだまだ学校生活のリズムが整わない時期に、帰ってきて無理に勉強させると更にメンタルが荒れる。なので、宿題プラスアルファくらいの、負荷の少ないものをやらせることしかできない。

・ひらがなや数字って、大人にとっては簡単な基礎中の基礎でしかないんだけど、文字を文字として認識して、その音のとおりに読める、読んだものを文として理解できるっていうのに何段階もあって、それを習得するのに時間がかかる。

・1年生って教科数が少ないから、毎日国語と算数の授業があり、日によっては2時間やったりする日もある。学校の授業はペースが遅いとはいえ、毎日40〜50分やってることの遅れを取り返そうと家庭学習しようとすると結構な時間が必要になる。

・週の予定表をもらって返って来るが、今どの単元をやっているか(はなのみち、とか、おおきなかぶ、とか)という程度で、その中で何をやっているのかは全然わからない。子どもの話を聞いても断片的すぎてわからない。1年生は全然ノートを取らないから、ノートを見てもわらかない。教科書に記載しあることと、子どものが記入したことをもとに、授業がどう進められているのかを推測するしかない。

・急にカラーテストをする。一応週の予定のプリントに書いてくれる先生もいるんだけど、中学校の中間期末テストとかみたいに○月○日がテストです!ってわかってら、親も対策とりやすいんだけどさ。授業でどこまで進んでいるかわからず、どうフォローしていいのかわからないまま、カラーテストが実施される。「日々の授業をきちんと聞いていればわかる」という簡単な内容ではあるんだけど、それって授業についていけてる子が「わかる」という内容で、授業でついていけない子はわからないまま裸一貫でテストを受けることになる。。

7.2学期はより一層スピーディになる

小1の1学期に出遅れた子が、授業と並行して家庭学習をしながら、授業に追いついたりリードするってことは、なかなか難しい。チャレンジの勧誘DMに入ってる漫画でしかありえない展開(笑)

この後、2学期になるとあっという間にカタカナ(長女のときは2〜3週間でカタカナの授業が終わってビビった記憶。ひらがな50音に3ヶ月かけたのにカタカナめっちゃ一瞬で終わるじゃん!幼稚園・保育園でひらがなは一通り覚えたけど、カタカナはやってないって子けっこういるよ?それをこの短期間で習得しろと???と思った記憶w)を覚えて、10月くらいからはもう漢字がスタートしたような。そこから半年で80文字覚えるからね。

個人的には、小1の漢字が一番難しいと思ってる。2年生以上の漢字って読み方1〜3個くらいしかないのがほとんどだけど、1年生の漢字って読み方いっぱいあるの多いじゃない? 「下」は「か・げ・した・しも・さ(げる)・くだ (る)・お(ろす)」とかだし、「生」は「せい・しょう・い(きる)・う(まれる)・は(える)・き・なま」だし。。冷静に考えると酷すぎない? 
で、1年生の漢字を覚えていること前提に、2年生以降の漢字は1年生の漢字の組み合わせ+αでやってくしね。1年生の漢字も1年生のうちにマスターしておかないと2年生以降詰む…のよ。

8.夏休みになんとかするしかない

授業と並行して家庭学習していたら追いつかないのは確実。もう夏休みに頑張るしかないんです。最低限、1学期の復習は完璧にしておきたい。欲を言えば、カタカナも一通り書けるくらい、漢字もベースはわかるようにしておきたい。いや、でもたった40日なので、焦ってはいけない。そもそも1年生の1学期に学習の遅れが出た子はそもそもの学習習慣がない可能性があるので、毎日の学習習慣をつけるところから!

学校から出される「夏休みの宿題」のドリルはゆるいです。本当、各ご家庭の負担にならないように、一応夏休みの宿題を出しているという体裁を保たなければ、みたいな感じで出された数ページのやつ。これをやったところで1学期の苦手のリカバリーにはならない。


一番手っ取り早いのは、スマイルゼミ・チャレンジタッチあたりの、親がそばにいなくてもタブレットで学習してくれるやつ。タブレットは学習効率悪い(手書きに対して習得率が低下する)とか、書く力が弱くなるので中学受験塾のハードな勉強量に耐えられなくなるという説もあるんだけど、学習習慣すらない子はもうタブレットからスタートするのがいいのではないでしょうか。

あとは教科書レベルの問題集を「繰り返し」解く。1回じゃなくて、同じ問題を「繰り返し」やるのがポイント。難しい問題を解く必要はない。ただただ基礎の基礎を徹底的に固める。

そして毎日「音読」をする。はじめてみた文章をどれだけ「文章」としてよめるか。それがりかいできるか。難しい児童書とかじゃなくていいの、絵本とかでいいの。教科書でもいいけど、1学期にやった文章は音で記憶してるケースがあるから、予習も含めて2学期の単元の物語をやるのもおすすめ。

夏休み用の集中ドリルも公文・学研から出ている。国語と算数が一冊になっているのでモチベーションが保ちやすい。Hちゃんほど弱点が露わになっていない子も、弱点のあぶり出しや、夏休みの間に基礎学力を固めるのにおすすめ!!!


9.未就学児さんへのアドバイス

世の中には「早期教育は意味がない」派が一定数いて、未就学児のころに先取りでひらがなや漢字を覚えた子も、8歳(小1後半〜小2)で先取りしなかった子に追いつかれるという有名なデータもある。
未就学児で分数の計算とか因数分解とかまでできる必要はないんだよ!中学受験を見据えた必要以上の先取りは、4年生以降に中学受験が本格化したときに地頭良い系の子にあっという間に抜かされる説はわかる。

でも1年生で習う基礎の部分は、本来なら2〜3年かけてしっかりと土台づくりをするべき内容なんじゃないかなと思ったりする。たった半年でひらがなが読める→書ける→文章が理解できるようになる、、っていうのはなかなか難しいと思うよ。

意味がないと言われても、追いつかれると言われても、やっぱりやっておいた方がいいと思う。簡単に”追いつかれる”というけれど、置いていかれたのをみんなに追いつくのってめっちゃ大変よ?


我が家は幼児教室に行っていたこともあり、先取りしていた派。
Hちゃん同様に環境の変化に弱いタイプの小1次女は、5月まではHちゃん同様にストレスを溜めまくって行きしぶりがあったけれど、6月以降は全く問題なく学校に行っている。それって、授業や勉強面でのストレスが全くないからだと思ってる。友達関係とか環境に慣れることに全神経を使える。それは良かったなと思う。

先取りして学校の勉強がつまらなくならない?って心配してたけれど、「わかってる問題ばかりでつまんない」と「わからない問題ばかりでつまらない」ってどっちがいい?って思ったら前者のが良いと思う。
わかる子には「わからない子の先生になって教えてあげて」という先生もいたり、ちょっと難し目のレベルアップ問題を出してくれたりする先生もいたり、学校側もつまらなくならないような工夫をしてくれる。



小学1年生って本当、大変だ。親も、本人も。環境の変化についていくのもやっとなのに、勉強がスタートする。
勉強はずっと続いてく。最低でも義務教育の9年は勉強とテストは避けて通れない生活で、まだはじまったばかり。なるべく、勉強を嫌いにならずに、学校生活や授業やテストを「いやだなー」って思わずに生活していってほしいなと思ったりするのでした。

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こにゃ*小学生のハハ
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