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楠浦と「発明塾」の過去発明紹介(4)~「小松製作所(Komatsu)」時代(続き)
以下記事で、コマツ時代の発明の紹介は ほぼ 尽くせているのですが、せっかくですので、特許情報の読み方を交え、少し深掘りしてみます。
楠浦と「発明塾」の過去発明紹介(3) ~ 「小松製作所(Komatsu)」時代
特許の
「被引用」
(↑特許庁による、特許被引用の解説PDFのURLリンクを埋めてます)
を見てみましょう。以下クリックいただくと、被引用のところにジャンプします。
25件あります。
発明自体は、非常に地味なので
「ちょっと多いかな」
と思いました。
見るのめんどくせーよ、という方のために(笑)画面のキャプチャを貼っておきました。
「ナブテスコ」
「住友重機械」
の特許が並んでます。当時/その後の
「競合」
ですね(笑
他特許の
「引用」
を見る限りでは、私より先に、このコンセプトについて特許出願していた人はいないようです。
以下、ほぼ同じ内容の特許の引用を見ると、わかりやすいかなと。
(しつこく権利化してます)
関連文献がしつこくあげられてますが、楠浦の発明以前は、風車関係ではありません。風車でこんなこと考えてたやつは、楠浦(と上司)以前にはおらんかったということでしょう。
言い換えると
「先見の明があった」
「競合より先に、特許出願できていた」
ってことですね(ドヤ― 笑
審査請求していれば、先行技術文献があがるのではっきりしますが、今回は、審査請求されてませんので、関連特許の引用文献から判断しました。
こういうやり方も、ありなんです、私的には(笑
「引用・被引用」
は、実に奥が深い。
とはいえ、地味な発明(技術)ですので、権利化したからどう、ということもない気がします。目立つ出願人としては
「Gamesa」
(2004年ごろ世界第2位だったスペインの風車メーカー、Siemensの風車部門と合併)
が、関連発明を権利化してますね。
あとは、日立さん(日本企業なので)が、かなり似ている発明のEP特許を権利化してます。
「台風来襲時には予期しない力がロータやナセルに加わり、ヨー駆動装置を構成するギアの変形などのトラブルの原因となる場合がある。このような、「ヨー制御」に関するトラブルは、部品の調達に時間が掛かるなど、その修理のための風力発電設備の停止時間が比較的長い上、ダウンウィンドタイプの風車ではフリーヨーによる待機維持ができなくなるなどの風力発電設備の利用可能率向上には大きな課題となっている。」
同じこと書いてますね(笑
専門家の方しか理解不能だと思うかもしれませんが、これらの発明のキーワードは、台風とダウンウインド制御です。
被引用特許から、すぐにわかります。
(いま、私が解説しましたよね)
ついでに言うと、先に名前が出た ナブテスコさんと、この技術の一部について、共同研究開発をされたようですね。以下、共同出願されている特許で、それがわかります。
ということで、何の記事だったかよくわからなくなりそうなので、この辺で終わりますー。
楠浦発明紹介と見せかけた
「特許情報の読み方」
記事でした!(おしまい)
楠浦 拝
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