全宅ツイ不動産チンパンジー情報 第96号
【特集】あなたの知らない#超合法建築の世界
お鯛:こんにちは、ポンコツ現場監督が次から次へと現場に火を付けていくので気絶してたらもう1/12年が終わってたお鯛です。
さて、今日はアゲと散歩をしながら「超合法建築」について紹介していきたいと思います。
超合法建築:建築家の吉村靖孝氏が作った言葉で「建築基準法に適合するように設計を進めていった結果として、デザイン的にも特異な状態として立ち上がっている建物の事」です。
あげ:たしかに散歩してると変な形の建物っていっぱいあるよね。なんでこんな形になったの?っていう。
お鯛:もちろんデザインによって生まれた奇抜な形もあるけど、法規制から生まれた形っていうのも結構ある。建築主としてはなんとか規制ギリギリいっぱい建てたいって言うのはあるからね。じゃあ実際に散歩しながら見て行こう!
あげ:(どこに連れていかれるんだろう…)
ケース1:道路幅員の魔術師 エクレ新宿
お鯛:はい、まずは新宿!新宿は超合法建築の宝庫!最初はこれ!
エクレ新宿
アゲ:あーはいはい。建築士の嫁17年なのでね、分かります。このオレンジの屋根が道路斜線で削られてる!どや!
お鯛:惜しい。それもそうなんだけど今回は超合法建築。このビル、実は奥の13階建て部分と手前の5階建ての部分が一つの建物なんだ。
あげ:えー!!高さ全然違うのに!?
お鯛:こういう事。この西側の道路からの規制を受けるとどう頑張っても手前の形みたいになっちゃうんだけど、道路斜線制限には、建築の敷地が2つの道路に接している場合は広い方の道路幅員に合わせて道路斜線の制限を緩和できるっていう決まりがあってこのエクレ新宿は北側に靖国通り(幅40m)に接しているから西側の道路(幅6m)も40mの幅員があるって事にしていいの。ただし、広い方の道路の2倍か35m以内まで。
あげ:本当だ。廊下で繋がってる!エキスパンションジョイント!!
ケース2:頭頂部に異変?新宿小守ビル
お鯛:さぁ次はこっち。新宿小守ビル。これは巨匠、黒川紀章の作品。何階建てに見える?
あげ:ウネウネしてる!窓の数からすると15階建て?
お鯛:残念、11階建て。この上の部分は看板。
あげ:看板!?
お鯛:敷地境界線には隣地斜線制限っていうものが31mより上の部分は削られなきゃいけないんだけど、看板(屋外広告塔)はOKなので少しでもビルを高く大きく見せたいから窓っぽい穴をあけてビルが続いているような看板にしてるんだ。
あげ:巨匠も法規制頑張ってるwwあっ!これもそうだ!
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