見出し画像

全宅ツイ不動産チンパンジー情報 第133号

【御礼】bar中間省略1周年&阿波おどりで酒チャンス高円寺ケムリバにお越しいただいた皆様ありがとうございました!



司法書士という普通の人は耳慣れない職業。その司法書士が行うさらに耳慣れない”成年後見人”という制度。今回の全チンは魅惑のおばちゃん司法書士にして、成年後見人の業務も行っているあめちゃん先生(@amechan_3)にいろいろお伺いしていこうとおもいます。

あめちゃん:よく出没する場所は病院と介護施設とファッションセンターしまむら。ヘルパーさんの手配がつかなかったある年の元日、安否確認に行った先の80代の独居の被後見人さんに「お母さん(お母さん?!)温かいものが食べたい」と泣きつかれ、チャーハンを作って食べていただいたこともあります。現在は司法書士兼社会福祉士として約20名の方の成年後見人・保佐人・補助人として活動させてもらっています。 

グル(以下、グル):土地建物消費税割合は売主買主で任意に決めていいか?代々木上原にお住まいのみなさんが押し込み強盗に会うように神様にツイッターで祈るツイートをしたのは不謹慎か?最近の原っぱウーウー族のみなさんとのふれあいテーマです。ぼくのことはそっとしておいてほしいです(´・_・`)。ウーウー。
 


ー司法書士と成年後見制度ー


 
グル:え~ほな初めましょうか
 
あめちゃん:よろしくお願いします
グル:ネットフリックスで映像化された「地面師たち」、取引のキモの部分で司法書士が重要な役割を演じます。決済のときに本人確認に運転免許証を裏から懐中電灯?で照らして中のチップを確認するシーンがありますが、司法書士のセンセってあれ、実際やってます?ぼくはみたことありませんw

あめちゃん:そんなことができるとTwitterで初めて知って、自分の免許証でやってみたことがあるだけですwでも、懐中電灯の光が弱いのか、よく分かりませんでした。
グル:ぐははは。あんまりやらないですよね。そういえば、なんか今、思い出したんですけど、ぼくが昔、ちらっとみたのは、パスポートにブラックライトあてるやつをやってたセンセがいて、センセ、それでなにが見れるんですか?いうたら、パスポートにブラックライトを当てたら、顔写真の横にブラックライトでしか現れて来ない同じ顔写真が出てくるんや、いうてましたね。

グル:まぁでも、本人確認は難しいですね。
あめちゃん:はい。本当に。
グル:センセの場合はどうされてますか?
グル:やっぱり売主の家へこっちから行って話すのが手っ取り早い?
あめちゃん:うちはいわゆる「決済事務所」ではなく決済の件数も限られているし、そもそも依頼者さんが知り合いの知り合いだったりすることが多いので、自宅へ伺ってハンコをいただくことが多くて。結果的にはそれが厳格(と言って良いのかな)な本人確認になっているかもしれません。でも、決済の場で初めましての売主様の場合は、どうしても免許証やマイナンバーカードをチラッと見て、コピーをいただいて「あ、OKです」みたいな感じになっちゃいますね。
グル:まぁ仲介が大手の場合とか銀行の抵当権がついてるときとかはだいぶ警戒度がおちますね。
グル:センセのこれがめっちゃ印象的なんです。

あめちゃん:あー、そんなことがありました。結果的には何の問題もなかったんですけど、騙される時はこんな風に騙されるんだなとショックを受けましたね。
グル:なんちゃって地面師友人www僕も何件か親の不動産を勝手に売りたい息子の片棒を担がないか案件が来たことはありますw(住●不動産販売いい加減にしてほしい。
あめちゃん:www
グル:センセの場合はそこまで怪しそうなんなかったですか?
あめちゃん:親の不動産勝手に売りたい系の方は時々来られるんですけど、司法書士を騙してやろうという下心があるわけでなく、単純に登記とか不動産売買の仕組みを分かっていないだけで、「ところでお父様は?」と話の途中で聞いたら「施設に入っててもう何話しても分かりませんわ」とかすぐに白状してくれるので逆にありがたいというか
グル:ぐははははwww
グル:ほんでそういうときに今日のテーマ、「成年後見制度」が出てくるんですね。

成年後見制度とは?


 成年後見人制度っていうのをご存じない方に、ちょう簡単に説明すると、認知症や知的・精神障害などを理由に財産の管理や身上保護(介護や福祉サービスの利用契約、入院等の契約締結など)を自分一人で行うことが難しい人に変わって、裁判所が専任した弁護士や司法書士、親族などがそれらの手続きを行う制度です。
 また最近、インターネット不動産販売って悪徳不動産会社が300万円で買った区分のマンションの共有持分を認知症のお年寄りたちに合計3,400万円で売りつけて逮捕された事件がありましたが、このように判断能力の乏しい被後見人が悪徳業者に必要のないものを買わされたりしたときに成年後見人によってその契約を取り消すこともできます。

グル:ってまぁ書いてるのを読むと成年後見人っていうのは法律的なことを本人にしてあげることが多いんやろうな、って思いますやん。でもそれだけではなく、ちょう生きていくうえで必要な基本的な”お世話”みたいなんもしています。今日はあめちゃんセンセに実際の成年後見人の業務について教えてもらいましょう。
 これたとえば、僕のおとんがボケて施設に入ってて何話してもわかりませんわってなったときに、ぼくがおとんの土地建物を売ってお金もろたろうと思ったら、センセに「ぼくのおとんの後見人なって土地売ってきて」っていうたらええんですか?w
あめちゃん:途中までは正解で途中からはちょっと違うっていうか。後見人をつけて売るところまではできたとしても、それはあくまでもお父様のお金で、お父様の口座に入るので「お金もろたろう」というところは難しいですね(笑)

成年被後見人の土地は売れるのか?

グル:なるほどwwww結構テクニカルな話になるとおもうんですが、そもそも意思能力のないおとんが、後見人のセンセに「わしの土地を売ってきてくれ」っていうんですか?売る動機が認知症の本人にあるって、後見人のセンセはどうやって第三者に客観的に説明するんやろうw
あめちゃん:ご本人に売る気がある時もあればない時もあって、本当に人それぞれですね。認知症がかなり進んでいて、不動産を持っていること自体をすっかり忘れていることもありますし、ご本人自身が「この家を売らないと老後の生活費が」と人一倍心配されていることもあります。ご本人に不動産を売る気がない場合でも、施設費用を捻出するために売却せざるを得ないこともありますし、また、特に遠方の一軒家なんかだと、毎月のように後見人が空家に行って風を通したり郵便受のチラシを回収したり草刈りしたりお隣さんに挨拶したり(笑)しなくてはならなくて、管理が非常に大変だから売却したいということもあります。それから、これは「ご本人を守る」という成年後見制度の趣旨からは外れてしまうのですが、例えば、将来的にご本人が亡くなった時に、互いに疎遠な関係の複数の方が相続人になることが分かっているようなケース。ご本人亡き後に「ご本人名義の借地上の築70年の建物、しかも長屋の真ん中」なんかが残っていたら地主さんも相続人も行政も困るだろうなというような時は、今のうちにこの空家、なんとかしておいてあげないと…と動くようなこともあります。
グル:なるほど〜、そもそも、おとんのもってる不動産をさがすとこからみたいなんもあるんですか?
あめちゃん:あります、あります。大抵はあまり価値のない不動産が見つかるだけなんですけど。
グル:wwww見つからんほうが良かった、みたいなwww

〇〇がきっかけで後見申立をすすめる…

ここから先は

11,693字 / 6画像

¥ 440

全宅ツイにご感心ご興味いただきありがとうございますウホ。皆様のご支援のおかげで楽しい企画が続けていけます。これからもよろしくお願いします。