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ご挨拶とクシムガバナンス改善の訴え
クシムの株主・ステークホルダーの皆様、株式会社クシム取締役CTOの田原弘貴と申します。
今回、クシムのガバナンス改善を訴え株主提案を行いました。
株主提案については特設サイトの方に記載しておりますが、より詳細な情報を発信していくことを目的にNoteも開設いたしました。
今回はご挨拶として特設サイトと重複する部分の多い話になりますが、私の自己紹介および株主提案の中身などについて簡単にご説明させてください。
私、田原弘貴について
私は大学在学中からブロックチェーン・Web3領域の研究開発に従事し、暗号資産の発行やWeb3プロダクトの設計開発を担う開発・コンサルティング会社であるチューリンガム株式会社(以下「チューリンガム社」といいます。)を設立いたしました。
その後、チューリンガム社は株式会社クシムに買収され、クシム社の連結子会社となりました。
その後私はTuringumの代表として、またクシム社の大株主としてWeb3業界におけるクシムのプレゼンス向上、株主価値の向上に努めてまいりました。買収されてから今日までクシム社の株式は一株も売却しておらず、同社の成長を株主の皆さまとともに分かち合いたいと考えております。
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株主提案の背景
株主提案に至った背景として、株を保有していないにも関わらず取締役会を通して会社を実質支配するファンド「シークエッジグループ」の存在が挙げられます。これにより会社の成長・株主価値の向上のための経営ではなくシークエッジグループのための経営が行われ株主価値が既存されています。
現在の取締役4名のうち私を除く3名がシークエッジグループからの出向であり、本来外部から来るべき監査等委員も3名中2名がシークエッジグループ関係の会社出身となっており、適切な監査がされていない状況です。
具体的な株主価値毀損について
ガバナンスの機能不全や株主価値毀損についての事例は枚挙に暇がなく、追ってこの流れでNote上で配信したいと考えておりますが、重要な論点5点について概要をご説明させてください。
1. ZaifがシークエッジグループからTOBによって奪われることを危惧し、Caica Digital社にZaifの43%の新株予約権発行
クシムのWeb3事業の2本柱の一つとも言えるZaifを株主・管轄省庁である金融庁・そしてZaifの役職員への説明を一切せずにCaicaに43%の新株予約権を発行しました。
Zaifはクシムにとって重要な経営資源であり、これをシークエッジグループにとっての買収防衛策としてCaicaに譲渡するのは一般的にクラウン・ジュエルという取締役の会社に対する善管注意義務違反として違法性が非常に高いものです。
2. ライツ・オファリングで調達した資金をシークエッジ関連の株や暗号資産の購入に充当、昨期だけで10億円以上の減損
本来は事業成長に充てるべき資本であるにもかかわらず、ライツ・オファリングにより調達した資金を、フィスコの暗号資産投資などに費消しました。
3. 株式会社フィスコとの株式交換により、シークエッジを実質支配株主とすることを検討
シークエッジグループ支配下で時価総額が低下傾向にあるフィスコを、クシムが株式交換によって買収させることを強制させ、クシムの株式をシークエッジグループに付与させようとしました。
4. 多額の使途不明金
ホールディングス会社であり少数の役職員しか所属していないにも関わらず、多額の接待交際費・諸会費・旅費交通費が計上されており、クシム社がシークエッジグループ代表白井氏の経費を負担している可能性があります。
5. シークエッジグループの代表者白井一成氏の香港オフィスの家賃(250万円/月)の負担
シークエッジグループの代表の白井一成氏は香港に10年以上滞在していたものの、今年日本に帰国しました。その後の白井氏のオフィスの賃料について駐在員が一名しかいないにも関わらずクシムが負担しています。
また駐在中はクシムの業務だけでなく、白井氏のファミリーオフィス業務への従事を強いられています。
株主提案の骨子
株主提案ではシークエッジグループ関係の役員・監査等委員の選任を防ぐことで会社をシークエッジグループから株主に取り返します。
そのうえで新たな役員として、これまでチューリンガム社でWeb3のスペシャリストとして活躍した、私こと田原弘貴と、チューリンガム社代表の田中遼氏、昨年よりZaifの代表としてZaifの改革・経営改善を成し遂げてきた大島卓也氏を推薦します。
これにより経営資源をコア事業であるWeb3領域及びソフトウェア開発領域に集中させ、クシムグループの経営資源の潜在能力を最大限発揮します。
また、監査等委員についてもWeb3に理解があったり、金融機関での外部監査の経験のあるメンバーを選出しており、クシムに必要なガバナンス向上を主眼とした監査等委員の選任を行っております。
このNoteでは今回の私の株主提案を通して改善を訴えたい現状や将来のクシムのあるべき姿について発信してまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします。