[日本人のための第一次世界大戦史] にみる世界の連綿
日本人のための第一次世界大戦史。
久しぶりに500ページも読みました。のあとの感想。
たまには、こんな本も
ふだんは、いわゆる学術書っぽいものは読まないんですよね。読書には、もっと実用的な方がいいと思うので。
とはいえ、COTEN RADIO で紹介されていたので、気になってしまって…。読んでみることにしたわけです。
1400円。それはいいとして、500ページ!!!
いつもは、200ページちょっとくらいの本を読むことが多いです。あまり分厚い本は…、疲れてしまうので、どうなんかねと思うわけなのです。
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そもそも、第一次世界大戦の戦勝国と敗戦国は、どこかわかりますか? わたしは…、知りませんでした。
中学時代は歴史の授業があったと思うのですけど、ほとんど記憶にありません。高校時代は社会科科目は地理Bを選択していたので、歴史は授業で習ってこなかったんですよね。
ちなみに、
戦勝国は、イギリス、ブランス、アメリカ…、その他(日本含む)。
敗戦国は、ドイツ、オーストリア、オスマン…、その他。
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まぁ、本当に、いろいろあったんですね。
フランス革命、クリミア戦争、日露戦争。ドイツ統一戦争、普仏戦争。タンジール事件、アガディール事件、バルカン戦争、そして、サラエボ事件…。そして、第一次世界大戦勃発。そして、第2次世界大戦へ…。
中学時代の学校の授業で習ったのでしょうか。
バルカン半島が当時「火薬庫」って呼ばれてたのは、なんとなく覚えていました。そして、その意味がようやくわかりました。
連続的な世界
100年前に起こった第一次世界大戦。
詳細の記録があるおかげで、細かいことまでわかるのが、とても興味深かったですね。もう少し別の本を読めば、もっと違う視座でみられそうです。
読んでみて、
『本当に、止められないんだな。』
と思いました。
誰かの意志では止められない。
時系列の中で、積み重なってきたすべてのエネルギーが。
一気に破裂して。
いろんなものを破壊しつくしていったのだと。
それが地球規模で起こったんですね。
もしも、いま…。
仮に10年後に、中国とアメリカが、世界を二分した戦争を始めるとしましょう。
その戦争が終わったとき…、いまこの2021年は、どのように評されるでしょうか…。
いまの、世界のどこかにある摩擦が火種になって、すべての国を巻き込む戦いになっていきはしないでしょうか。それはパレスチナの問題かもしれないし、南沙諸島の制海権かもしれないし…。カシミール地方の領有権問題かもしれません。それとも、これから偶発的に起こった事件をきっかけに、負の連鎖反応は起こっていくかもしれません。
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でも、それらがこの先、どうなっていくのかなんて。いまの私たちには、わかりませんよね。いまおこっていることなんて、だいたいすべてが ”あぁ、なにか起こっているな…。”程度のことでしょう。
当時も同じだったはずです。第一次世界大戦でフランスとドイツが衝突しても、「クリスマスにはこの戦争は終わる」と言われたそうですし。
未来は、過去と現在の延長線上にある。
誰が言っていたのか忘れましたが…。
「未来は、偏在している」
そんな言葉があるそうですね。
未来は、
偏って、
ばらばらとして、
わかりにくいけど…。
それでも、いま、存在している。
めちゃめちゃ解像度をあげていけば、
未来はみえるんだそうです。
(いま、音声コンテンツにエネルギーを注いでいる人は、これからますます音声コンテンツがさらに価値を持つことを予見していて、それに向けて動き出しているのだと、誰かが言っていました。)
第一次世界大戦を時系列で、さまざまな角度から、いろんな思惑を知って、そのうえで全体をみると、ようやく何があったのか、理解できるような気がしました。
それって、いまだからできるけど、当時は本当に難しいはずです。
それでも、やらなければならないんだろうなと、思うわけです。
いまを、様々な角度で見る。
職場の人間関係も、そう考えると面白いですね。
それそれの人に時系列で起こったことがあり、その瞬間の思惑があり、それがこの瞬間合わさって、未来が形作られていく。
みんなが、思ったことを、思ったようにやっていては。
まったく以って、丸く収まっていくことは、なさそうですね。
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悲惨な歴史に、わたしの陳腐な感想は
無用なこととは思いますが…。
たぶん、わたしたちは。
問い続けなければならないんだろうなと。
そんなことを思いながら。
分厚い本を。
閉じたのでした…。
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