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ガン患者の孤独

地域包括センターの方に来てもらった。

分かったことは、手足が不自由だとか欠損しているとかは『援助』の対象になるが、抗癌剤治療で体がだるいから掃除を手伝ってもらいたいというのは、『援助』の対象とはなかなか思われていないということ。

まして元気な配偶者がいれば、配偶者が世話するのが当然と見なされ、現実に配偶者が家事を手伝うか否かは考慮されないとのこと。

つまり、家族が世話するのが当然という前提なのだ。

ガン患者は延々と抗癌剤治療を受ける。
身体障害者ではないから、支援は受けられない。

結局、分かったことは、
なにか援助を受けたければ、
『介護』保険を申請し、検査員の検査を受けること。
ボタンをちゃんとつけられるか、片足立が出来るとか。

そんな検査をして何になるの。

ボタンも付けられるし、片足立ちも出来る。
抗癌剤で体のだるい時だけでも、
掃除の援助を受けたかっただけ。


『働きながらガンと共存』
美しい言葉。
実態は、
ガン患者は死ぬまで治療費を捻出するため働かざるを得ない、
ということ。

副作用?
副作用に当たった人が運が悪かったということ。

有名人で一か月150万円の自由診療を受けている人がいるが、
経済力のない人は、
保険の自己負担分、その他もろもろの治療関係費を
長々と払い続ける以外にない。

地域包括センターの方の説明を聞いたが、
抗癌剤で苦しんでいる人は
病気ではないから、
なかなか援助の対象になりにくい、
らしいと
私は理解した。

それでも親切にいろいろ相談に乗っていただいた。

一応『介護』認定を受けるための検査を受けることにしたが。
ボタンを自分で止められるか片足で立てるか、
そんな検査を受けて何になる……。
そう思った。

ガン患者は
『ガンと共存できる医療の時代が来ました』
『働け』『働け』『働くことは歓びです』と
叱咤激励される。

二人に1人はガンになると脅す国。
脅しながら、
『高額医療費補助』があるから心配することはありません、
なんてウソ……。
3割負担の人の高額治療費の限度は月8万円。
それって凄い高額ではないの?


                      終わり

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