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コロンビア大学に留学した森さんは、日本でどのようなトレーニングをしたのか。

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森美子さんは、《草の葉メソッド》によるトレーニングで、二十五メートルを独力で泳ぎきるという力をつけてコロンビア大学に留学した。その《草の葉メソッド》のトレーニングとはどのようなものなのか。

《草の葉メソッドによる日本英語の私塾》に席を置くと、ランナー(学習者)はまず日本語を書くという課題からスタートしていく。そのテーマは多岐にわたる。政治、倫理、自治、移民、人権、憲法、料理、広告、差別、住居、偏見、歴史的遺産、結婚、方言、地域会議、ボランティア活動、民族、言語、市民活動、ボランティア、戦争、平和、民族紛争、虐待、自然破壊、熱帯雨林、砂漠化、人口爆発、少子化、堕胎、権利と義務、都市と農村、環境問題、二酸化炭素、オゾン層、原子力、原子力発電所等々。

その日に出されたテーマは、「日本の民主主義、日本の政治、日本の女性の地位や老人問題などについて、あなたの考えを日本語で書きなさい。字数は二十五行以上無制限です」。森さんは次のような日本語を書き上げた。

《その国の民主主義を計るバロメーターとして、女性の国会議員がどれほどの比率で議席をしめているかにあるといわれます。日本の国会は、衆議院と参議院があります。衆議院の総数は五百人で、そのうち女性議員はわずか三十人で、わずか七パーセントです。参議院の総数は二百五十人で、そのうちに女性議員の数は三十人で、こちらも十パーセントしかありません。この比率はおそらく先進諸国の中でも最低のレベルでしょう。

日本の経済は一流だが、政治は三流だとよく言われますが、その原因の一つがここにも現れていると思います。女性の国会議員が極端に少ないのは、さまざまな原因かありますが、その根本にあるのが、依然として日本の社会に根強く残っている古い道徳です。すなわち男性は社会で働き、女性は家庭を守る、それが女性の仕事であり、女性はそのように生きていかねばならない存在なのだという封建的なステレオタイプの道徳です。

しかし時代は確実に変化しています。私の友人が昨年、市議会議員選挙に打って出ました。彼女は介護士です。老人ホームで働いています。その仕事は誇りをもって働いています。しかし賃金があまりにも安いのです。部屋代を払ったら半分も残っていません。電気代、瓦斯代、水道料金、電話代を払うとさらに減っていきます。食費をぎりぎりきりつめて、介護士たちはやっと生活しているといった状態です。

日本の社会はこれからいよいよ老人の数が増えていきます。その老人たちの生活を支えるのが介護士たちなのです。彼女はそんな現状を告発し、介護士たちの劣悪な労働条件を改善するために、選挙に打って出たのです。彼女は見事に当選しました。私はここに日本の未来を感じます。日本にもやがて女性の時代がくるでしょう。女性が政治の主導権を握るときこそ、日本に本当の民主主義が生まれるのだと思います》

《草の葉メソッド》の次のステージは、翻訳ソフトを駆動して、この長文を英語にしていく。翻訳ソフトはいまだ未完成品で製作途上のしろものだから、日本語と英語との熾烈な戦いをはじめなければならない。

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品川の地に間もなく開塾する《草の葉メソッドによる日本英語の私塾》

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