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クリエイティブ・クラスが担う時代

次世代の担い手、時代の開拓者として求められる能力とは?

クリエイティブ・クラスという言葉を聞いたことがあるでしょうか。クリエイティブ・クラスとは、経済学者・社会科学者であるリチャード・フロリダが定義づけた言葉でこの時代さらに次の時代を担っていく方が当てはまるかと思います。

世界では「クリエイティブクラス」という新しい産業構造がすでに生まれています。

今後の働き方や社会の在り方を左右させる、牽引する層を考えていきましょう。

リチャード・フロリダが定義したクリエイティブ・クラス

科学者、エンジニア、芸術家、音楽家、建築家、経営者、執筆家、デザイナー、漫画家、イラストレーター、各専門家などの職業別カテゴリーに分類し、かなり詳細な関連データを収集している。

ただし、「技能者」という分類の取り扱いが、国によってさまざまであることには注意が必要。

広義と狭義の二種類のクリエイティブ・クラスの場合、広義のクリエイティブ・クラスは科学者、エンジニア、芸術家、文化創造者、経営者、専門家、技能者を含む。(注)狭義の場合は技能者を含めない。

クリエイティブ・クラスについて

クリエイティブ・クラスとはデータや原料となるものから新たな価値を創出する方々を指します。ですが、これはざっくばらんにひとまとめにしたワードなので、その中にいる人の職種や業種はデジタル・アナログ多岐にわたります。 例を挙げると、音楽家の場合は作詞・作曲を自ら手掛け楽曲提供もしているとなるとクリエイティブ・クラスと言えるでしょう。

他に挙げられるものとしては専門職です。技術開発をメインとしている人はその層に入るでしょう。蒸気機関や、エンジンを開発した発明家は間違いなくクリエイティブ・クラスです。

もっと、今の時代に適した言い方をするとIT関連の方もそうですね。今の時代PC一つで手に職を持てる時代です。WEBシステムの構築やアプリの開発をして世に生み出せば創出者となります。プログラミングに関しては中学生でもアプリを作れてしまうほど 身近なものになりつつあります。

これからの時代を牽引するのはこのクリエイティブ・クラスと言っても過言ではないでしょう。

日本での価値、アメリカでの価値

市場を分けて考えなければ、新たな価値の創出に繫がっているか判断しかねます。実際に、そのクリエイティブ・クラスの方々が十分に恩恵を受けているかと言うと今のところグレーゾーンです。特に設備などの環境や継続に費用が掛かる専門的な分野に関しては、その権利をめぐって組織と対立することもしばしばあるようです。

日本で活動困難になった研究者はよりよい環境を求めて海外へと出て行ってしまいます。

日本では数年前に色々問題がありましたSTAP細胞が有名ですね。理化学研究の権威である雑誌ネイチャーに載ったものの、実際には存在しなかった。という結果に終わってしまいました。研究者の女性は組織を去って海外へ行ってしまいましたが、個人的な思いを述べると惜しい、残念だなという気持ちが強いです。

日本はグループで成果を出すことに価値を置いていますが、具合が悪くなるとトカゲの尻尾を切るように責任のなすりつけ合いをしているのがメディアを通してしばし目につきます。これ以上言及することは控えておきますが、この責任、過失の足の引っ張り合いの部分で日本が後一歩進めない弱点のようにも思います。

アメリカの場合は個人として自立していることに価値を置いている傾向にあります。「自己責任の国アメリカ」とも言われています。アメリカは極めて異質な要素(人種、民族、宗教、生活様式、言語など)から成立する多民族・多人種・多文化社会。自分の考えを持たないと生きていくには厳しい環境かもしれません。

狭義で扱われるクリエイティブ・クラスの割合でいくとアメリカはそこまで高くないそうです。時代とともに脱工業化の流れが大きく動いています。その流れにいち早くのり、多くのクリエイティブ・クラスの獲得に成功しているのは欧州の国々が多いようです。

日本人のユダヤ人化?

原発事故を受けて廃止となったり、原油価格の高騰に頭を悩ませたりとしていますね。天然資源が乏しいと、今の生活を支えることができなくなります。

それに日本も徐々に見えないものへの価値にシフトしてきましたが、脱工業化には及びません。

かつて迫害を受け続けたユダヤ人のように目に見えない、実態のないものから稼ぐシステムをデザインしなくては競争に残れない時代に突入しているのかもしれません。

今、当たり前のように購入して、加入している株や保険もこの概念を創ったのはユダヤ人です。

目に見えないものに価値を付けることが、今のクリエイティブ・クラスに求められていることかもしれません。

新たな価値の創出が新たな市場を生み出す

ロシアの経済学者でコンドラチエフ循環で有名なニコライ・コンドラチエフをご存知でしょうか。彼は市場経済の動向を波として捉えています。50年ごとに第一次産業、第二次産業、そして第三次産業、ついにはIT・ロボテクの時代です。50年周期でこの遷移はありますが、今のIT時代は2050年まで続くと言われています。

それまでに何を創出するか?そしてその次の時代に何が来るかを予測し、新たに価値を創出できる人こそ時代の開拓者になるのです。

クリエイティブ・クラスにいる人はその次の時代の担い手であり、新たな価値の創出に向けて邁進していかなければならない時代に突入しているのではないでしょうか。

 


 

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