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美しい桜の美しさを知る
4月になった。気がつけば桜に若い緑色の葉をつけて揺られていて、桜が散りゆく早さに心なしか儚さを覚えてちょっぴり悲しくなってしまう。毎年、澄み渡る青空を背景に息を呑むほど綺麗な桜並木が続いているのをみると「日本人に生まれてよかった」と心底思う。だからこそ、この綺麗な瞬間をずっと見続けたくて、写真のようにこの景色で時が止まってほしいような気分になるのだ。
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進級、進学、就職、異動など世の中が新しく前に進む風に乗ってゆくようなこの時期。この風にちゃんと乗れているかしら、と焦る気持ちもあるけれど
きっと大丈夫。桜を見ている場所や景色は毎年少しづつ変わっているけれど、その美しさを感じる心は変わっていないから。大丈夫。
変わるから分かる美しさもあるし、変わらないから抱ける優しさもある。
変わらない自分の感受性と、友だちと、好きなものたちと…そんなものを抱きながら、時には違う風をおこしていけたらいいな。
そういえば、3月11日に東日本大震災の映像を見たり、黙祷の音を聞いたりして痛んだのだけれど。ちょうどその翌日に、とあるきっかけでジブリの名作「千と千尋の神隠し」の主題歌を久しぶりに聴くことがあった。
呼んでいる 胸のどこか奥で
いつも心踊る 夢を見たい
かなしみは 数えきれないけれど
その向こうできっと あなたに会える
繰り返すあやまちの そのたび ひとは ただ青い空の 青さを知る
果てしなく 道は続いて見えるけれど この両手は 光を抱ける
2001/07/18
美しい景色を見続けていきたいと思いながらも、必ず悲しみもやってくる。
それでも私たちは、変わらないその美しさを見続けられるように、光を抱こうとする心をもっているから大丈夫。そんなメッセージを感じて不覚にも涙してしまったのだった。(しかもこれが作られた直後にアメリカで同時多発テロが起こったではないかと色々考えると、鳥肌が立ってくる。)
次の桜を見るまでの1年も、変わらない美しさを見て、良い方へと変えていこう。なんだかかっこよく宣言してみたけれど頭には木村弓さんの「ラララ」「ルルル」と朗らかなメロディーが流れるばかり…