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介護に関係ない話 ⑤ 地下鉄で

ちょっと用事が出来て夫と札幌に行き、地下鉄に乗った。車両はポツポツ立つ人がいる程度の混み具合いで、ドア近くの一人分に空席があった。夫が手で「そこ、座りな」と言うような仕草をしてくれたので、そのまま腰を下ろした。久しぶりに長く歩いて、足がじんわりしている。

と、隣でおしゃべりしていた大学生くらいの男性2人連れが、すっと立ち上がって離れたドアの方に向かった。降りるのではなく、ドア付近に立ちながら話を続けている。何と(老夫婦だと思って?)席を譲ってくれた! 

実は自分と同じ譲り方なのが、嬉しかった。私もそんな機会があったら、「どうぞ」とか声をかけずに、ただ席を離れる。「いや、いいです」なんて断られたら恥ずかしいし面倒臭いし、「年寄り扱いするな」と怒られることもあるらしいし。場合によっては思いがけない人に占拠されることもあるけど、それはそれで良いんだろうと思う。譲られる人にも、選択の権利がある。

夫は、今年古希を迎えた。これから、こんな場面に出くわす機会が増えるのかもしれない。スマートな2人連れさん、お陰で続きの用事を順調に済ませられました。ありがとう!

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