手抜き介護 138 足の爪切り
母の足の爪は、かなり肥厚して反り返っている。爪切りなんかでは全然挟めないので、皮膚科で切ってもらったこともある。その後は訪問看護師さんに期待していたのだけど、昨日見たら、またすごく伸びて厚くなっていた。「看護師さん、あまり切ってくれないの」と母が言う。ノートには、5日前に切ったと書いてあり、苦労しているようだ。
私の方が慣れてきたかもと思って、爪切りペンチとやすりも用意し母の足の前にしゃがみ込んだ。爪を切るというより、山を削るような作業で時間はかかる。でも見るからにせり上がっていた爪が小さくなっていくのは気分が良くて、ペンチ→爪切り→やすりと何度も持ち替えて削っていった。
だいたい良いところまできて終了と思ったら、後ろで父が靴下を脱いで待っていた。え? 目がよく見えないし、手がうまく届かなくて、切れないところがあるという。見ると確かに、切れている爪とそうでないところの差が明らかだった。
父の方は肥厚がないので、爪切りとやすりで仕上げられる。母が「うまいもんだね。資格とれるよ」と言った。何の資格かよく分からないが、母的には誉め言葉の最上級なんだろうと思うことにする。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?