名作ボディコピーを味わう時間7日目 -「角」÷H2O -
毎日ひとつずつ「名作ボディコピーを味わう時間」と称して、
好きなボディコピーを紹介していきます。
勉強のために手書きで読みづらい部分もあるかと思いますが、、そこはどうかごゆるりお付き合いただけますと幸いです。
7日目のボディコピーは、新年、まずは皆さんと乾杯したいということでこちらになります!
広告主:サントリーさん
広告商品:サントリー角瓶
コピーライター:仲畑貴志さん
1976年
これを読み解くと…
角ウィスキーを水割りで飲む話かな?とは思いつつも、
なんで、割る=÷なんだろうか?水ではなく「H2O」なんだろうか?とパット読んだだけでは「?」が浮かぶコピーです。
どんどん引き込まれていきます。
個人的学びポイントは
読み手を想像させながら商品のある景色を伝えることが
最後、心に届く秘訣なのかもしれない
「角」は、サントリーのウィスキーで熟成されていてうんぬんかんぬん…という説明的な商品説明は一切なし。
「角」を飲む様々な人の意見を登場させています。
どんなH2Oで割るのが美味しいのか?と、井戸水やミネラルウォーターに始まり、アラスカの氷まで壮大になった後、ぼそっと「秋の雨」と、雨自体は飲まないけど、雨を楽しみながら「角」を飲む。そんなバリエーション豊かな、全部で9つのH2Oと、最後に「水入らずで」とまた水が登場します。
さんざん、どんなH2Oがいいのか議論してきたのに「よろし、よろし、なんでもよろし、飲めればよろし、うまければよろし」で、なんだーなんでもいいのか、身構える必要はない、好きに楽しめばいいと思えてくる。
どれがいいのかを決めることは重要ではないと。
そして、「さて、あなたは?今夜あの方と、水入らずで。「角」」。
そう、大事なのは「だれと」飲むかということを伝えてます。
読み終わった後には、大切な人と飲むなら「角」だなと感じられるコピー。
・具体的な「H2O」をたくさん・バリエーション多く、登場させることで、自分だったら・・・と自然と考えてしまう
・「あの方」と書いてあることで、自分だったら、あーあの人と飲んでみたいなと想像できてしまう
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居酒屋の娘としては、とびきりの紹興酒で乾杯したいところですが、
コピーが好きな自分としては、今日は「角」で乾杯したいなと。
大切なあなたと、「角」で乾杯。
わたしは、炭酸水で割るのが好きです。
2021年もたくさん、あなたが、素敵なことと出会えますように。