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第一章 05 M7.0福岡西方沖地震2005

スマトラ沖地震津波の頃はまだYouTubeの動画はなかった。
YouTubeの設立が2005年2月だが、すでに手ごろなビデオカメラやデジカメは2000年代から普及していてスマトラやその周辺では旅行者によって多くの映像が記録されていた。これまで静止画やわずかな動画での津波しか知らなかった人々が津波の驚異的な威力や挙動の一部始終を知ることとなり今では多数の動画を見ることができる。日本人旅行者にも犠牲者が出ていた。
日本でもそうした地震がありうるのか?という疑問が沸き上がりこれに対して地震学の専門家からは日本海溝など大きなプレート境界では大きめの地震が繰り返して解消しているので最大でもM8.6だろう、の意見が出されていた。しかしこの見解に触れた時に、本当にそうだろうか、という疑問は抱いた。日本でもそんな地震が発生する可能性はあるのか?という問いは世間からも上がっていたが、かなり立ち消えが早かった。
もし、スマトラ沖地震前のあの夜の兆候を人々に知らせる手段があったら。。。そして日本でもこのような地震が発生するのかもしれない、その時までにこれを知らせることができるのだろうか、間に合うのだろうか。。。

翌2005年、こうも大きな地震が続くとさすがにもう大きな地震はしばらくは来ないのだろう、と考えていた。
3月の後半、東京にいて、妙によく揺れている、沈むような重力変化の感覚もあり、こんな現象は初めてだと思った。揺れは阪神大震災前のものより不明瞭。繰り返す微動という感じではなかった。家族に話しても認めてもらえない。記録するにも不明瞭で記録のしようもない。まだ記録できるくらいの微動が出てくるかもしれないので、それを待とう、阪神や新潟の地震のように微動継続の後に静穏化してから発生するのだから。。。

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