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だけど、昆虫食はちょっと無理…

エッセイの乱読も徐々に佳境を迎え、読み終えるものも出てきました。
今手に取っている作品はここ1~2年の間に刊行されているものがほとんどなので、「コロナ禍」が影響しているものが結構ありました。
その中でも多分に影響を受けただろう作品が、
斎藤幸平さんの
ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた」です。

この作品は著者の斉藤さんが自らが関心のあるテーマに対して、
その現場に実際に飛び込んで体験することによって得られたものがまとめられた一冊です。
タイトルにもあるように、実際にウーバーイーツを体験したり、
昆虫食や脱プラ生活に挑戦したり、水俣病や震災、アイヌの問題について現地に赴き実情を把握するなど、テーマは多岐にわたっています。
今回読んだ8冊の中で、もっとも考えさせられる内容の作品でした。
テーマは固めかもしれないけれど、語り口は柔らかいので、そんなに難しさも感じることなく、等身大で今そこにある課題について一緒に考えられるような質の高いエッセイだったと感じています。

今回の作品の中でひとつ、子どもの性教育に関するものがあり、
その中で実際に斎藤さんも読んだと書かれていた作品を読んでみました。

「あっ!そうなんだ!わたしのからだ」(エイデル研究所刊)

性の問題に関しては私もどのように子どもに伝えるべきか本当に悩んでいたので、とても参考になる作品でした。
多様性について語られることも多くなってきている現代において、性の問題に関しては親の世代もしっかり勉強していく必要がありそうです。

というわけで今回のエッセイは、普段経済思想などを語られている著者の姿から想像すると、かみ砕かれた内容になっているので、とても読みやすく学びの多い作品でした。
読めてよかったです。
皆様も、機会があれば是非!

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