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長谷川等伯を巡る旅(2021年秋/大阪・京都)

今回も短い時間で観られるだけ観てきたよー!
2021年11月に観てきた等伯作品覚え書き。

ちなみに2021夏の等伯巡りはコチラ⤵️



1.『柳橋水車図屏風』『四季柳図屏風』【中之島香雪美術館・柳橋水車図の世界】

等伯の作品がメインビジュアルになっている展覧会がやっている!!!!

行こう!!!🏃🏻💨

ということで、はじめまして!
中之島香雪美術館❄️

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ほら、いきなりお出迎えバナーにも!
目玉作品なんですねっ✨

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展示室には、「柳橋水車」柄の屏風や絵巻物、硯箱、蒔絵箱など多岐にわたっていて、工芸の世界でもお馴染みのモチーフなんだと実感。
びっくりしたのは「稲富流鉄砲伝書」。事務的に箇条書きにされている鉄砲伝書も美しい金地の紙に柳橋水車の下絵が施されていること!
こここんなに豪華にする必要あった?!😳


長谷川等伯筆「柳橋水車図屏風」(香雪美術館蔵)

写真だとどうしても平面的だけど、実際はいろいろ盛り上がってた。
橋や蛇籠は胡粉で盛り上げて金粉を貼っているからステッチのようなくっきりとした仕上がり。
月は胡粉盛り上げに銀箔。(だから今は黒い)
波は銀の截金と銀泥で。
金銀をふんだんに使った装飾性と、屏風を開くと金色の大きな橋が斜めに架け渡る完璧な構図✨
柳の表現で春から夏への変化を表している。

面白かったのは、「銀の波」は本当に黒化した銀なのか、という検証を蛍光X線分析でしていて。
結果、銀の波という解釈に沿う元素が検出されたり、顕微鏡写真から細い波は銀の截金だと判明した。などの報告が展示されてたこと。

極めて工芸品に近い絵画作品。とのこと。

他にもまったく同じ構図の「柳橋水車図屏風」が展示されていたから比較できるのもよかった。
月が金属板だったり、いろいろ違うんだよね。
でもどれも立体的で、この画題自体が工芸品に近い仕上がりになる絵画なのだなあ。

もうひとつ
長谷川等伯筆「四季柳図屏風」(個人蔵)

金地の画面に大ぶりの柳が2本ずつ。
柴垣は立体的に。
青々とした葉のしげる右隻、葉が落ち 木に白い雪のようなものがのっている左隻が季節の移り変わりを、
中心の余白に向かっている左右の葉の動きに、風と空間を感じる。
シンプルな図柄でありながら、要所要所に立体感があり、やはりこれも工芸的な作品なのだなあ。


2.『鬼子母神十羅刹女像』【龍谷ミュージアム・アジアの女神たち】


はじめまして!龍谷ミュージアム!

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西本願寺の目の前。

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仏教を中心に信仰された女神の歴史を辿る。
仏像、書籍、絵画など展示物もバラエティに富む面白い展覧会。
豊穣、多産、音楽、文芸、吉祥、戦闘を司りシンボルとしての女神が並ぶ。
女神爆誕の裏側には、社会の流れや民衆の心理が大きく関連しているのだなあ。


長谷川等伯筆「鬼子母神十羅刹女像」(富山・大法寺蔵)

等伯がまだ信春と名乗っていた頃の作品。
もうそれだけでワクワクがとまらん!!!
古い作品だからと脳内でイメージしていた痛み具合と全然違った。

瑠璃色の下地に色褪せていない鮮やかな作品。
金で書かれた文字も薄れることなく くっきりと。
羅刹女が持っているアクセサリーもすごくクリアなんだけど、、、保存状態めちゃくちゃ良かったのかな?
とにかく目に美しい鮮やかな色味の作品。

そして左下に「信春」、右下に「宗清」の落款が。
「宗清」って等伯の義理パパじゃん!!!
ほほお~✨ええもん観た✨


撮影OKだった「ベゼクリク石窟」の再現。

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西本願寺の目の前なので松風を食べたよ。

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3.『佛涅槃図』【本法寺】

夏にもやってきた本法寺。
その時はまさかまさかの休館だった本法寺。

今回は、、、!!!!

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無事に、、、!!!!

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入館できたよーー!!!

「佛涅槃図」は毎年春に特別展示でホンモノが飾られる。
だから今回は複製。

なんて、ちょっと気楽な気持ちで入った展示室。
、、、、、、、ちょっと何が起こってるのかわからないんですけど( ◉ω◉ )

え、、、デカっっ!!!!!!!!!

二階建てくらいの高さがある「佛涅槃図」を呆然と見上げる。
マジかーーー等伯、、、

長谷川等伯筆「佛涅槃図」(本法寺蔵)

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                                         [JR東海HPより]

945cm×594cm
10メートル近くあるんだよ!デカ!!!
久蔵の7回忌の時に描き、等伯自ら制作した箱とともに奉納したもの。
涅槃図のなかには等伯本人も描かれているんだよ。

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この人この人。この緑の人、、、

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私の中の等伯とご本人の自画像がいつも解釈違いなんですけどお!!!!←ひどい言いがかり

展示室は2階に上がれるようになっていて、2階から上の方も観られる展示に。
想像を越す圧倒的な大きさに、等伯の久蔵を亡くした哀しみを思い知る。
等伯の絵師としてのとんでもなさも。

これは春にホンモノを観に来なくては!!!

本阿弥光悦「巴の庭」

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4.『商山四皓図』【大徳寺真珠庵・方丈襖絵修復完成記念特別公開】


大徳寺って〇〇庵とか○○院とかいっぱいあるよね。

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うろうろしながらもなんとか到着。

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敷地内は撮影禁止。

真珠庵はとんちでお馴染みの一休さんゆかりのお寺。
その方丈の襖絵の修復が終わったので、いつもは公開していない等伯筆の襖絵を特別公開してくれてるのだ。

荷物をすべて預けて、壁などに触れないようにして、ガイドしてもらう。
襖絵が襖絵として置かれていて、ガラス越しではないそのままの絵を観ることができる。

長谷川等伯筆「商山四皓図」(大徳寺真珠庵蔵)

等伯の襖絵はおじいちゃんがいっぱいいたよ。
テナガエビ食べてるおじいちゃんが1番印象的だった!
少しコミカルなタッチのおじいちゃんが、ものすごい写実的なテナガエビ持ってるアンバランスさが面白かった。

大徳寺には「金毛閣」と書かれた真っ赤な三門がある。
これは利休が切腹することになった原因といわれてる 三門の2階に自分の像をつくってその下を通る秀吉を怒らせてしまったというアレ。

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利休の像を置くにあたって天井画とか壁画を等伯が描いたと言われているんだけど、いつか公開してくれる日はくるのだろうか。
観たいなあ✨


5.『山水図襖』【圓徳院】

高台院の終焉の地 圓徳院。
ライトアップされていて美しかったよ。

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長谷川等伯筆「山水図襖」(圓徳院蔵)

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展示されているのは複製。

この襖にどうしても絵を描きたくて、お寺のお坊さんに「描いてもいい?」って聞いたら「ダメ!」って言われたから、お坊さんがお出かけした隙に描きあげちゃったエピソード大好き😊

豊臣の桐紋の上に描くなんてとんでもない!!って怒られたのに、その桐紋を雪に見立てて美しく仕上げた等伯、さすがでっす❄️

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人物も可愛いよ。

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これ、原本が展示されることはあるのかな。
いつかホンモノが観られたらいいなあ。

圓徳院は2階のお庭が美しかった。

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圓徳院の前には高台寺が。

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ここから高台院は燃える大坂城を見ていたのかな


6.『楓図』『桜図』『松に秋草図』『松に黄蜀葵図』【智積院蔵】

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夏に来た時は、お向かいの京都国立博物館の「京の国宝展」に出張していた「松に秋草図」が戻ってきてた!!!!
京博ではガラス越しに観たけど、今回は直接観られるうう!!!
(その分前回は「十六羅漢図屏風」が観られたからそれもラッキーだったよ🍀)

本当に何度来ても智積院さんの収蔵庫は国宝まつりだなあ。
というか、長谷川派まつりだね!!

長谷川等伯筆「楓図」「松に黄燭葵図」「松に秋草図」「松に立葵図」「松に草花図」(一部修復中)
長谷川久蔵筆「桜図」
長谷川派「雪松の図」「松に梅図」

これが小さい蔵にびっしりと。
何度来ても「500円でいいんですか?!」って思っちゃうくらいの贅沢空間✨
今回も来られてよかった!!

来年の秋にはサントリー美術館で開催される
「智積院の名宝」で会えるね💕💕


そんなこんなで今回の等伯巡りは終了!
次は春かなあ🌸

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