俺とファンタスティックコースター ラウディ@ひらかたパーク
初乗車:2023年9月16日
好きなセクション:なし
明昌製の小さなコースターを定期的に摂取したくなる時がある。無性にニチレイの本格炒め炒飯を食べたくなる時があるのと根底は同じで(※1)、お、今日も痛いコーナリングしてんな!ええやんええやん!と、お世辞にも乗り心地がイイとは言えないコースターに乗りたくなる時期が人間にはある。今回取り上げるラウディもそんな一台。
ひらパーの片隅に置かれているラウディ。ワイルドログコースターよろしく、このマシンにもファンタスティックコースターという仰々しい副題が付いているのだが、ファンタスティック感は無い。というかファンタスティック感ってなんだよ。
駅舎の看板には、望遠鏡をのぞいたフック船長のバッタモンみたいなジジイが張り付いている。ここだけ見ると、明らかにバックグラウンドストーリーがありそうなコースターなのだが、明言はされていない。ということは、特に意味も無くジジイが張り付いているだけ、となるワケだ。ウケる。まあRCDBを見ると、稼働開始が1982年からになっているので、オープン当初は何かしらのストーリー性を持たせていたのかもしれない。
ジジイに見守られながら階段を上がると、歯並びが若干悪いワニ2匹がお出迎え。車両はピンクとグリーンの2台を保有しており、双子のワニという設定のようだ。この日は2台とも乗ることが出来たのだが、特にこれといった乗り心地の差はなかった。
係員の兄ちゃんから安全な乗り方についての説明を受けると、ベルが鳴って発車。が、発車したと思った矢先、一旦急停止。身構えてないとラップバーがお腹へダイレクトアタックする。なんだかギコちないスタートだ。
巻き上げを終えると、180度左に旋回しながら1stドロップへ。前方には今から走り回るウネウネしたレイアウトが広がる。ラウディくんのレイアウトは何だか独特で、今は亡きモザイクガーデンのミニコースター(※2)や姫センのラビリンスのような、コンパクトにそつなくコースをまとめました、といった様相では無く、ダラ~っとクレヨンで導線引いちゃいました!テヘッみたいなグニャグニャしたレイアウトだ。設計思想の違い、と言ったらそれまでなんだけど、似た系統のコースター群でこんなに違うんだなと思った。
参考画像:ラウディくんのレイアウト。ぐにゃんぐにゃん
参考画像:ラビリンス
若干の助走を付けてドロップすると、これ絶対浮きますよ、と言わんばかりの綺麗なキャメルバックが待ち受ける。が、実際に乗ってみると全く浮かなかった。綺麗な肩透かし。こんなレールしてて浮かないの事件だろ。俺の脳内では”踊る”のRhythm And Policeが流れていた。
キャメルバックを乗り越えると、180度左に急旋回。右座席に乗っているとわき腹へのボディーブローは必須だ。この大味なコーナリングを待っていたんだよ俺は。
ラウディくんは、その後も乗客を振り回しながら疾走していく。コーナリング中は遠心力で中々のヘッドシェイクだが、もうとことん振り回してくれと身を任す。たのしい。
最後はトンネルに入り急ブレーキ。このトンネルに入る直前、グイッと上昇するように停止するため、ほんの少しだけ浮く。このコースター唯一のエアタイムゾーンだ。ブレーキングはやや攻撃的だけど。
あみんも、”可愛いふりしてあの子やるもんだね”と歌っていたが、ラウデイも同じだ。見た目のファンシー(死語)な印象に騙されてはいけない。あの強引な走り方はアリゲーターだ。
注釈
※1 ニチレイの本格炒め炒飯を初めて食った時衝撃を受けた。いままでの冷凍炒飯はなんだかべちょべちょしていて、まあこんなもんか…みたいな味だったのだが、本格炒め炒飯は日本人の炒飯像に寄り添ったパラパラ感(ダンスではない)が絶妙だった。俺の人生で2番目に美味しい炒飯。ちなみに1位は実家の近所にあった玉華園の焼飯。月に一度は食べていたので成長期の30%くらいは玉華園に育ててもらったと言っても過言ではない。閉店してしまったのが悲しい。
※2 人生初の明昌製コースターは、モザイクガーデンのミニコースターだった。親戚の結婚式が神戸で行われた関係で乗る機会があった。母親と一緒に乗った記憶があるのだが、俺もオカンも、富士急かよ!と言わんばかりに叫び散らしていたので園内中の注目を浴びた覚えがある。