俺とワイルドログコースター バンデット@よみうりランド
初乗車:2010年8月
好きなセクション:最終キャメルバック地帯
バンデットの存在は物心が付く前から知っていた。88年の中頃、付き合って間もない両親がデートでよみうりランドを訪れた際、ひたすら連続乗車をしたらしい(※1)。その話を聞かされていた為、乗ったことがないのにも関わらず妙に親近感があった。初めてよみうりランドを訪れたのは2010年夏。メインエントランスから初めてその巨大な巻き上げを目の当たりにしたとき、これがバンデットか…と感慨深いものがあった。
ちょっとだけ窮屈さを感じる車両に乗せられ、スムーズとは程遠い巻き上げに入る。背中に当たるゴツゴツとしたアンチロールバックの振動が心地良い。ファーストドロップは45度とそこまで急角度ではないものの、少し助走を付け落下する為フワッとした感覚が一瞬楽しめる。こう言うので良いんだよこういうので。
ブーメランターンを経て、登り勾配の水平ループセクションへ突入する。最高気温35度オーバーを記録した日に乗車したが、ここのポイントは本当に辛かった。明らかにRが小さいコーナーへぶっ飛んだスピードで突っ込んでいく車両。建造から30年以上経過しており仕方のない事だが、ここの振動が一番激しいように感じる。横方向のGと車両の振動、そして猛暑による体力低下で目の前が急に暗くなる。ほんとうにつらい一瞬だ。色々なコースターに乗ってきたが、一瞬ブラックアウトした経験はこの真夏のバンデット以外で体験したことが無い(※2)。
よくマニアの中で”バンデットが肩ハーネスじゃなければ…”という話を聞くが(※3)、水平ループの事を考えるとラップバーだけでは少し心許ないような気がするので、これからもバンデットには肩ハーネス主義を貫いてほしい
水平ループを超えるとキャメルバック主体の気持ち良いセクションが最後まで続く。肩ハーネスで守られているせいか乗り味は少々大味なものの、地形の利を生かした絶妙なコースレイアウト、そして森林の中を100㎞/hオーバーで突っ走る爽快感は乗る者を飽きさせない。また、丘陵地帯を生かし、コース中盤で大きな落差のあるドロップを持ってくるのは流石としか言いようがない(※4)。
コース終盤でキャメルバックを一か所超えるのだが、ここが一番好きなポイント。季節によって浮き具合が変わってくるのだ。冬場の閑散期に乗ると『まあ…浮いたかな?』くらいの感想だが、夏場かつ満席、そしてレールが濡れていると『お、浮いたな!』とエアタイムがはっきり分かる(※5)。お花見バンデットやスターライトバンデットなど、季節によって乗り味や風景が一変する所もバンデットの魅力の一つだろう。
注釈
※1 オープン当時、閉園間際に乗るとそのまま連チャン乗車が出来たらしい ほんとかよ!
※2 学生時代、柔道の授業が体育であったのだが、その時も技を掛けられ一瞬ブラックアウトした。技を掛けた教師は後年セクハラ疑惑で他校へ飛ばされた。
※3 2014年頃同じくトーゴ製のサーフコースターがラップバーの新車両に変更された。ラップバー主体になったからか、以前よりエアタイムを感じられるようになったと少し話題になった。
※4 2009年頃放送された"BS熱中夜話 絶叫マシンナイト"にて、マニアおすすめのコースターを紹介するというコーナーがあったのだが、やはりバンデットは皆特別な思いがある様で、話題に出た瞬間拍手が起こっていた。
※5 スプラッシュバンデット期間中は、コース上に放水機が設置され水をぶっかけられる。そのため、車体もレールも程よく濡れ車輪の滑りが良くなりスピード感が増す(と勝手に思っている)。