3行日記（鳩、自動ドア、白髪）
七月二十二日（土）、晴れ。
昼すぎ、実家へ。駅のホームの待合所。誰かが扉を開いたときに一緒に迷いこんだのか、足元を鳩が餌を探して歩いている。そのときは、鳩がいるなあ、としか思わず、その後も気にしないで本を読んでいた。しばらくすると、ひぇっ、という高い声が聞こえた。見ると、鳩が透明のガラスに向かって羽をバサバサとやっている。私は本を伏せてかつかつと近づき、自動ドアを開いて外に出してやった。数十分後、電車がホームに着くころになったので、そろそろ列に並ぼうと自動ドアの前に立ったのだが、反応が鈍く、開かない。先ほどの鳩のように今度は私が、ガラスの箱のなかに閉じこめられてしまった。
以前に「ネール首相みたいな帽子」と評されたヘアバンド。実家でつけてたら、おばあちゃんから、髪白くなったんじゃないか、と言われた。まだ白髪ちゃうよ。