難しい接続詞は?(日本語教育クイズ! 経験からデータへ 11)
問題
日本語学習者が作文を書くときに、習得が難しい接続詞は何でしょうか。「易→難」の順序に並べた場合、データから見て正しいとされるものを選んでください。
a でも→このように→ただし
b ただし→でも→このように
c このように→でも→ただし
正解は……
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正解 a でも→このように→ただし
「でも」は「しかし」と並んでよく使われる逆接の接続詞です。機能も理解しやすく、なおかつ改まり度が低い「でも」は初級でも話し言葉でよく使うため初級学習者の作文でもよく使われていました。一方、まとめの接続詞「このように」は文章構成の意識が身についていないと使いにくいです。さらに、補足の接続詞「ただし」は主張を魅力的に見せる技術の一つということで、作文に対するかなりの習熟が必要とされます。詳しくはシリーズ3巻第8章、俵山論文をご覧ください。
■この記事の執筆者
森篤嗣 武庫川女子大学教育学部教育学科教授
■この連載で取りあげている本
現場に役立つ日本語教育研究 全6巻(山内博之 監修)