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『世界を変えた「海賊」の物語 海賊王ヘンリー・エブリーとグローバル資本主義の誕生』スティーブン・ジョンソン(2021・朝日新聞出版)
先週読んだ本。
海賊船(ファンシー号)の掟が凄い。
1.シンプルで公平な報酬体系
2.一人一票の投票権
3.権力分立のしくみ
4.安心の医療保険制度(戦闘で腕失くしたりするから)
5.特権例外一切ナシの、危険の平等負担
これがフランス革命よか1世紀も前の海賊たちの法律だという。
当時の船上労働はとてつもなくブラック。
ウン百人がすし詰めの狭ーい空間に放り込まれ、満足なゴハンも風呂もなく、トイレは船の隅っこにくり抜かれた丸い穴。こんな環境なもんだから、船の沈没や海賊との遭遇なんかがなくても、ちょいちょい疫病が蔓延して簡単に人が死んでいた。
使い捨てられてく大量の命。
死と隣り合わせの毎日だ。
ヘンリー・エヴリーはそんな世界に嫌気がさして船を強奪、海賊になる。
ムガール帝国の財宝をゴッソリ奪ってお尋ね者となった彼は、捜査網をうまーくかいくぐってトンズラし、歴史の表舞台から姿を消した。
2023.11.15.