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雲居禅師の逸話

「うんごぜんじ」と読みます。
この禅師の逸話がかなりぐっときたので、シェアします!

戦国時代の話なのですが、
伊達政宗が惚れ込んだ禅宗のお坊さん。
何度か政宗から自国松島の瑞巌寺の住職にと
懇願されるも、断っていた。
まあ、少し荒廃した寺というのもあったのかもしれませんが。。。

そうこうしているうちに政宗が病に倒れ、
息子に雲居禅師を松島に呼ぶんだぞと言い残し他界。
その願いを聞きいれた雲居禅師が
松島へ行くまでの逸話が今回の話になります。

旅費をたんまり貰って松島へ向かうある日、
夜になってしまいました。

遠くで光が見えたので、
あそこで一夜を過ごさせて貰おうと、
近づいてみると焚き火の光でした。

近くには男が3人。。。
よく見ると、男たちは野盗のようです。

しかし、
雲居禅師は全く気にせずに近づいていきます。

そして雲居禅師の驚きの第一声。
「お前たちは野盗か?」

男たちは色めき立ちます。
「野盗で悪いか、坊さん!」

気にせずに禅師が被せます、
「今日の稼ぎはどうだったね?」

すると、野盗たちはこの展開に少し怯みながらも、
「全くだめだった、野盗稼業も楽じゃねぇんだ。。。」
と素直に答えます。

禅師は、
「それは大変だな、わしが持っている金をつかえ」
と旅費全額をサクッと渡します。

そして、
「明日の朝までここで寝かせてもらうぞ」
と寝てしまいます。

翌朝、禅師は野盗たちに
「それじゃ、またな」
といって出かけようとすると、
何故か野盗たちは、
「坊さんに悪さしたんじゃ、7代祟られるって聞くから、
やはりこの金貰えねぇ」と全て返します。

「そうか、じゃあ」とあっさり受け取って、
松島へ向かおうと2、3歩進むと、
野盗たちが「待ってくれ坊さん」と引き留めます。

禅師が振り返ると、
野党たちは正座をしていて、
「俺たちをあんたの弟子にしてくれ」と言いました。

すると禅師は、あっさり受け入れ
「じゃあ、一緒に行こう」と言って、
3名の野盗連れて松島へ行き、瑞巌寺の復興を果たします。

さて、この逸話からの学びですが、
相手がどんな相手だろうと、
一歩踏み込んで言って、野盗と同じ目線に立ち、
困っているのを受け止め、そして助けました。

普段忌み嫌われている野盗たちからすると、
自分たちのような存在を
認めてくれる人がいてびっくりしたはず。

そうした言動の一致というか、
世界をあるがままに受け入れて、
そして困っているなら助ける一貫性。
だからこそ改心し、弟子になったんです。

禅師がやった事と言えば、お金を渡しただけ。
ただそれだけ。

でもその意味は本当に深いんです。

濁りをあえて自分に取り入れる。

世界は色んなものの混ざり物。
自分が嫌いなものは、得てして排斥してしまいがちです。

でも、嫌いな物があるから
好きな物が際立つんだと考えると、
嫌いな物にも価値がある事に気づけます。

だから、
嫌いな物と言う異物も世界の一部だと受け入れれば、
世界を大きな視点を得ることに繋がります。

この話は、
普段の生活やビジネスや経営と言った実社会において
応用可能で普遍性を持った考えだと思っています。

これが今回の学びの最大の収穫です!!

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黒坂宗久(黒坂図書館 館長)
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