DXに失敗する理由は、DXが何か分かってないからじゃないっすか
COMEMOのテーマ企画に乗らせていただきます。
デジタルトランスフォーメーションって、デジタルでトランスフォーメーションするわけですが、これって単にITを導入するってことではありませんし、そんなに簡単なものじゃなくて、大企業なら数年のスパンをかけて地道に続けなくてはうまくいかない難事業だと思っています。
経済産業省が令和元年公表した「DX 推進指標」とそのガイダンスにDXの定義がこうあります。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
一番大切な点は、
ビジネスモデルと企業風土を変えて、
競争優位を確立することにあります。
そのため、DXが失敗する理由としてはその本質を捉えていない場合にはほぼほぼ失敗するのではないかと思っています。
業務の効率化(大切なことだとは分かっています)のような小手先ではなくて、もっと企業の根本に影響があるような活動がDXだと思うんです。
例えば、社内会議用にZoomを導入するとかは単に会議のやり方が変わっただけなので、DXとは言い難い…
RPA(Robotic Process Automation)に定型作業をソフトウェア型のロボットが自動化しても、DXとは言い難い…
単に、IT技術を普段の業務に導入するくらいではDXとは言えないと思いますし、これをDXと呼んでいる場合もあるのではないでしょうか。デジタル化推進とか言っている場合はこれにあたると思っています。
なので、部署や部門だけのDXとかはありえなくて、全社的なものであることがDXだと思っています。
なので、これはトップが今後も会社が社会の中で一定の役割を果たすためには、どうしてもデジタルの力を借りて変貌しなくてはいけないというリーダーシップが必要だと思います。その上で、そのリーダーシップビジョンの言語化も必要でしょうし、組織整備やデジタルに強い方の採用だって必要だと思います。
DXを進めよ!とトップが言うとやばくて、そうじゃなくて、いまのままだったら会社が心配だからDXという流れでことが進まないと、多分頓挫するのだと思います。
DXが成功したと認識している日本企業はわずか7%だというのも頷けます。
私の会社はデジタルの力を借りなくては成り立たないような会社ですが、それでもやれることがまだ色々とあると思っています。そして、そのやる気がTopにあるならばDXに喜んで協力したいと思っています。