デジタルセラピューティクス（DTx）の動き、目に見えて活発に。

デジタルセラピューティクス（DTx）の話をメモしておきます。

デジタルセラピューティクス

最近ニュースでもちょくちょく見るようになったこの話は、前々からありましたし、前職のころにそうしたスタートアップで少し復業していたこともあります。

近頃、この話題がホットで色々な企業活動として表面化し始めています。
製薬企業は、お薬（体内に入れる）を製造販売していますが、
健康に対してのアプローチがデジタルにより多様化するなかで、
新しいテクノロジー（特にデジタル）を取り込んで、
健康に資するビジネスを展開するという方向に進んでいます。
そう言う意味では、デジタルヘルスと言うもう少し広めの言葉もあります。

さて、このデジタルセラピューティクス（DTx）は、
基本医療機器に分類されることがほとんだど思うので、
まず医療機器のおさらいを。

医療機器産業連合会が分かりやすい説明を提供しているので、
それを引用したいと思います。

医療機器とは？

医療機器の定義
構造、使用方法、効果又は性能が明確に示されるものであって、
「疾病の診断、治療、予防に使用されること」又は
「身体の構造、機能に影響を及ぼすこと」
のどちらかの目的に該当し、政令で定めるものとなっています。

薬機法第２条第４項において以下のとおり定義されています。
「人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等（再生医療等製品を除く。）であって、政令で定めるものをいう。」

ざっくり言うと、医療に使う機械的なものが医療機器（雑）。
そこにアプリのようなプログラムも近年含まれるようになりました。

先ほども少し触れましたが、製薬企業も医薬品の他にも医療機器、
特にこのデジタルセラピューティクス（DTx）への関心が高いです。

その最近の一番のニュースはアステラスのこのニュース。

アステラス製薬、糖尿病の治療用アプリを国内提供へ

アステラス製薬は21日、治療用アプリ開発の米ウェルドックの糖尿病を管理するデジタルセラピューティクス（DTx）「BlueStar（ブルースター）」を日本や一部のアジア地域で商業化する契約を同社と締結したと発表した。DTxとは、スマートフォンのアプリなどデジタル技術を用いて疾患の診断、予防、治療などを支援したりするもの。

このブルースターは、2010年にFDAが医療機器承認した歴史的な製品です。
そしてそうした取り組みはFDAはどんどん進めている話がこれ。

米、新機器の承認早く

米国では米アップルの腕時計型端末「アップルウオッチ」などのウエアラブル機器の浸透を踏まえ、米食品医薬品局（FDA）が医療用途のアプリを迅速に医療機器として承認する体制を整えた。ウエアラブル機器を積極的に使った研究や治療への活用が進む。

国内でこのビジネスが活発になるように、米当局側も張り切っています。
また、日本でも遅れないように法改正が進められていますが、
遅い感じは否めません。。。

安全性確保の半面、世界から遅れるデバイスラグは、製薬企業や医療機器メーカーの競争力に影響を及ぼす。現在、国会に提出中の医薬品医療機器等法（薬機法）の改正案には、発売後にソフトウエアやAIで性能が改善される医療機器の承認体制の見直しが盛り込まれた。

こうした流れの中で日本では、
オムロン、テルモ、武田薬品工業、IBMなどがウェアラブル端末の開発を実施しているし、京セラや第一精工といった電子部品メーカーも健康状態を管理できる機器開発を進めている。

身につける端末、病気兆候つかむ　世界で開発競う

センサーで健康管理、血流チェックで糖尿病予防も

また、医療機器ベンチャーへの投資ももちろんされているし、
アカデミアでは医療機器開発人材の育成というのも始まっている。

医療機器の支援に100億円　メドベンチャーがファンド

浜松の光産業創成大、医療機器開発人材育成へ新研究領域

人材育成、医療機器ベンチャー育成、医療機器開発競争、
医療機器承認制度の整備、製薬企業の医療機器の取り込みと
本当に色々な動きがあって面白いです。

とは言え、
これは結局のところ医薬品の世界で活発に起きていることが、
医療機器の世界にデジタルの追い風と共にシフトが起きていると言えます。
医薬品とは時代が違うので、新しい取り組みが必要だと感じています。
まさに、誰も体験していないことが起こっているのだと思います。
目が離せないですねここは。

#黒坂図書館 #COMEMO #Nikkei #デジタルセラピューティクス #DTx #治療用アプリ #医療機器

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