
遠方からラン友来る
8年ぶりに元ニューヨーカーのラン友に会った。
年末年始に日本からNYに遊びに来たのだ。
最後に会ったのいつぶりだろう?と、思いつつ、アッパーイーストのうちの近所で待ち合わせをし、一緒に、セントラルパークにチャットランをしに行った。
「おー!ウェルカムバック!!」と言って、ハグをし合った後、まるで、1週間前に会ったかの如く、自然に、チャットランが始まった。
彼女はほとんどSNSはやっていないので、彼女の近況をSNSで知ることはなく、また、個人的にも頻繁にやり取りをしていたわけでもなく、今回、ニューヨークに来るということで、数年ぶりに連絡を取り合ったと言う仲である。
だが、全く、違和感もぎこちなさもなく、普通に会話が始まった。
「どう?日本の生活も慣れた?日本帰国して、もう何年だっけ?」
「2016年に帰ったから、8年かな。」
「えー、もうそんなに経つの?じゃぁ、ミルキー(先住犬)の頃だ。その後のコーディとは会っていないんだね。」
「だねー。」
なんて他愛もない会話がテンポ良く続く。そのテンポは、ジョグのテンポにフィットしているからか、非常に心地良い。
昔、彼女と彼女の相方とは、よく、セントラルパークでばったり会って、そこからチャットランをすることがあった。その頃と同じパターンが、8年という年月を経ても、変わらず再現出来る。不思議だ。
なんでだろう?と考える。
そして、出した答えが、「距離感」。
そうなのだ、その「距離感」がちょうどいいのだ。
その距離感とは、隣でお互い前を向いて、走りながらの距離感。
テーブルを挟んで正面にいる距離感や隣の座席にいる距離感とは違う距離感。目を合わせる必要もなく、相手の顔色を伺うこともなく、お互いが自分の進むべく方向に視線を送り、たまに、チラッと相手を見る感じの距離感。自分のやるべきことをやりながらも、相手と一緒に物事をやっているような距離感。
寄りかかることも、寄りかかられることもなく、自分の脚で地面を蹴って、一緒に進む距離感。時には、前に行ったり、後ろに行ったりすることもあれども、最後は同じゴールで会いましょうって距離感。
なんか心地良いんだよね。
なるほどね、私がラン友が好きってのはここにあるのか。
と、思った再会の日であった。