転んでも、自分で起き上がれるよ
最近、プール熱(咽頭結膜熱)なる、主に夏に小児を中心に流行する感染症が警戒レベルで流行しているらしい。
あー、これは、新型コロナ蔓延の影響で、清潔度が高まった事の影響だなーって思う私。
”子どもたちをピーナッツに触れさせないようにすると、逆にピーナッツアレルギーが増えるのと同じパラドックス”
というこちら↓の記事の一文にもあるのだが、人間を守る為にやっている事が実は人間を弱くする(=人間をダメにする)と言う、なんとも言えないパラドックスが起こるのだ。
10年ぐらい前だろうか。日本の地元で小学生の教員を長年やっている友人が、「最近の子供って、めちゃめちゃ弱いのよ。すぐに転ぶし、転んだら、前歯とか折っちゃうのよ。自分の手で防御するとか出来ない子が多い。マット運動や飛び箱も、本当に怪我しないように、最低限の動きしかさせないんだけど、それでも、でんぐり返りで骨折とかする子もいるんだよー。」と言っていたのだが、確かに、放課後、鉄棒の上に乗って、飛び降りるとか、漕いでいるブランコから誰が一番遠くまでジャンプできるかを競うとか、そんなことをしようもんなら、「危険なことやめなさい!!!」と親から激怒されそうな昨今。
常に可愛い我が子に怪我をしないよう、心にトラウマを負わないように親たちは目を光らせる。
まぁ、これは自然のことだと思う。でも、、、、これが行き過ぎると、子供の頃に学んでおくこと(身体にも心にも免疫をつけておくこと)が、さっぱり出来ずに大人になってしまうのではないだろうか?
昔、友人宅に遊びに行った時、2歳ぐらいかな?子供が危なっかしく歩き回っていて、案の定、ドタッと転んだ。転んだ後、一瞬、自分に何が起こったか、ポカンとしていたのだが、友人も私もジッと観察していたら、おもむろに自分で起き上がり、また、歩き始めた。
で、その後、また、バタンと転んだ。その様子を、奥にいたおばあちゃんが、偶々、見かけて、思わず叫んで、駆け寄って、「○○ちゃん、大丈夫?痛かったね。」と優しく言って、抱き起こした。その瞬間、”え、僕、痛いの?ここ泣くところ?”って、感じで、○○ちゃんが、ギャーッと泣き始めたのだ。
友人は、「もう、お母さん、いつも言っているじゃない。大げさに反応しないでって。」と怒っていたけど、おばあちゃんは、「だって、痛いんだから、泣くのは当たり前じゃない。かわいそうに。」と反論していた。
子供を産んだ事がなく、育てた経験もない私だが、ある意味、とても第三者視点というものを持てると思う。
多分、子供って、すごいポテンシャル高い生き物なんだと思う。
弱いのではなく、進化の途中とでも言おうか。
傷も大人になるとなかなか治癒しないけど、子供ってあっという間に治癒する。取り返しのつく時期に、取り返しのつく程度のことは、やらせるってありなのかなって思う。それが長い目で見た時、子供の人生を守ることにつながるのではないだろうか?