家族が認知症と診断された時の心は、まさに梅雨空だった(後編)
コロナ禍でコロナ離婚が増えているという。結婚式の祝辞でよく「夫婦は片目をつぶって見る」と言われるが、これだけ長い時間を家で過ごすと、片目だけでは見ていられない。それじゃ生活が成り立たないから、知らない間に、お互いのやることをガン見している。そうなると、相手の一挙手一投足が気になり、イラつき、我慢ならなくなる。そんなわけで、やはり夫婦というのは、ほどほどの距離が良いという結論に至る。
かくいう我が家の父も、認知症を発症した母に対して、しつこいほどの観察が始まった。あら捜し決定