ラビリンス〜魔王の迷宮〜アドベンチャーゲームで遊ぶ Vol.6 “STONE WALLS”
ラビリンス冒険TRPG“STONE WALLS”編
《冒険者紹介》
【ポンタ】
種族:人間
特技:Lifting and Pusing(持ち上げたり押したり)
重いものを持ち上げたり邪魔な物を押し除けたり出来る
Listening and Spotting(耳を傾けて発見する)
細かい事に気づき、厄介な生き物が忍び寄るのを聞く事ができる
欠点:Forgetful(忘れっぽい)
物事をよく忘れる
持っている物:なし
【レディペッパ】
種族:古の騎士
特技:Singing and Dancing(歌ったり踊ったり)
音楽を作って踊ったり他の人を楽しませる・バランスよく優雅に動ける
欠点:Naive(ナイーブ)
素朴で考えが幼いので簡単なトリックや罠にも騙される
持っている物:白い旗・紙に包まれたラードのブロック・壊れたレンガの塊2つ
前回のお話
WRECKING CREW 破壊工作員
迷路を進んでいくと、先で5人のゴブリンが騒いでいるのが見えました。通路には導火線や火薬樽、ダイナマイトなどが散乱していて彼らはそれを投げ合ったり壁や床にくっつけたりしています。全員が火のついた松明を持っているようです。
★まずは場面を想像してみましょう!
Let‘s imagine!
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さあどうしますか?
「どうしますかじゃないんだよ。危ないんだよ」
「ドカンといくね」
どうやら彼らはゴブリンキングの改修命令でこの通路を取り壊す為に派遣された作業員のようです。ただ、みんなそんな事は後回しにただ楽しくはしゃぎ回っているように見えます。
「帰りにまたこの道を通らなくちゃならないなら作業を止めさせたいけどね…」
なーる。くろぽちキング、そんな事まで気にしてなかったわ。
ゲームをやってると帰りの心配なんてしないもんね。ボスを倒したら大体そこで物語が終わりだから。そこから元来た道を辿って帰るって頭がなかった。確かに家に帰るまでが遠足ですからねぇ。普段ゲームしない人って面白いな。
「まあ、ゴブリンに止めてと言っても止めてくれるとは思えないよね」
「じゃあせめて通り過ぎてからドカンとやって貰おうよ」
「素直に聞いてくれるかなぁ…」
ではまず話しかけるゴブリンを決める為にサイコロを振りましょう。
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あなたは
“とても泡立ちのよい口当たりにもかかわらず、かなり合理的であるように見えるゴブリン”
に話しかけました。
「ちょちょちょちょい!ちょっと待ってよ。なに泡立ちの良い口当たりって」
「ビールかな?」
「ごめん。わかんないから翻訳アプリをそのまま読み上げました」
“Has a very foamy mouth.”
これ何度カメラや単語入力で翻訳しても「泡立ちの良い口」なんですよ。
「ほんとだ。“Foamy”=“泡状の”だって。わけわかんないね」
「しかも見てよ。その下の使用例」
「いや過ぎる!」
しばらくこの泡立ちの良い口のゴブリンが一体何者なのか日本語訳に手こずるゴブリンキングと冒険者。ゴブリンキングも自分の国に住んでいるたくさんのゴブリン達を把握し切れておりませぬ。
そのうちポンタが閃きました。
「もしかしてさ、時々いる口の端っこに泡つけながら話す人じゃない?」
「ああ…!」
なるほど。たまーにいますね、たまーに。
試しにネットで単語を入れて画像検索してみたところ、そんな私たちの想像した量を遥かに超えた泡を口から吹いてる何かの中毒者っぽい人とかそれに似てる感じの画像が出てきました。
ヤバイ。放送できないこれ。
「ああ、なんて言うか…やんちゃな感じって事ね。こういう子です」
「あぶないゴブリンじゃん」
「でも実はこう見えて彼かなり合理的らしいから!」
「知らんがな。それに見ただけじゃそんなのわからないし」
「まあ、まず見た目で話しかけるか躊躇するタイプよね〜」
「うん、なるべく関わりたくない」
「じゃあペッパが聞いてくるよ。泡なんて大した事ないよ。ペッパの友達はヨダレをよく垂らしてるし、ペッパも鼻水よく出るもんね」
さすが古の騎士!どん引いているポンタをよそにレディペッパはゴブリンに近づいて尋ねました。勇敢の特質ついてないはずなのに勇敢に見えるよ!ペッパ!
「お仕事のお邪魔はしないので、ドカンとやる前にちょっと通して下さい」
泡ゴブリンは泡を吹きながらも見た目とは裏腹に冷静な渋い声で答えます。
「俺はいいけどよ、他の奴らはどうかね。他の奴がいいって言ったら通んな」
では次に話しかけるゴブリンをサイコロでどうぞ。
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あなたは
“極度の緊張感があり、どこまでも走り回ってるゴブリン”
に話しかけました。
「あーあヤバイ。もうほんとやんちゃなのしかいないじゃん」
「まあ…なにせゴブリンですから」
「あんな爆破にノリノリになってるの、止められる気がしない」
「じゃあ一緒にノリノリになってみようか」
レディペッパの特技は“Singing and Dancing(歌ったり踊ったり)”です。相手のテンションにも合わせられるでしょう。ここらで力を発揮して貰いましょう。
ペッパは走り回っているゴブリンに話しかけます。
「ねえねえ、どうせドカンとするならもっと大きくドカンとしてみようよ!このラード、油だからきっとよく燃えると思うよ。お料理に使っても美味しいよ。これあげるからさ、ちょっと向こう側に通してくれる?」
ペッパが包まれたラードのブロックを取り出しながらそう誘うと、走り回っている落ち着きのないゴブリンは一瞬止まって考えて答えました。
「そうだな!じゃあそれ置いていけよ!」
「行けた!」
「やった!」
「ここは結構スムーズに通れたね」
だんだん冒険のコツがわかってきたようです。
ではサイコロを振って先に進みましょう。
つづく
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ゴブリンキングの日記
だんだんアイテムを使っての交渉の仕方がわかってきたみたい。アイテムは完全にランダムだけれどそれをどう使うかは自由だから、そこがこの冒険のポイントなんだろうな。ゴブリンキングもコツがわかってきたよ。
それにしてもポンタは本当に少ない数字ばかり出すねぇ…。少しずつしか進まないから、のんびり待っていましょうか。
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