10%しか使われていないと言われている脳を100%使い切った女性の話
「人間は脳の全体の10%程度しか使えていない」
これは誰もが聞いたことのあるフレーズではないでしょうか。
実際に残り90%の脳活動を実証する根拠はあるのか?
僕のイメージでは、
メディアや様々な分野ではこのフレーズを
”人間の可能性に対する憧れ” を利用して、
乱用しているように感じます。
しかし、
それが本当だとすれば、
僕らが100%使えたとき、どうなってしまうのか。
今回は、そんな疑問を紐解いていきます。
都市伝説好きの中では有名であろう映画「ルーシー」
「脳の潜在能力」シリーズの映画です。
◇映画「ルーシー」
ある者が、マフィアの闇取引に巻き込まれてしまい、運んでいた薬物を大量に摂取してしまうアクシデントが起こる。その影響で、普通の人間なら10%しか機能していないと言われている脳の機能が、徐々に覚醒していく。
画像の彼女は、
有名な「ルーシー」である。
覚醒という言葉が似合いますが、
映画には登場しない。
他にも、
脳に関する映像や小説は色々あります。
・イギリスのドラマ「ブラック・ミラー」
・アラン・グリンの人気小説「ブレイン・ドラッグ」
・ブレイン・ドラッグを原作とした映画「リミットレス」
そもそもの疑問ですが、
なぜ「脳は10%しか使えていない」と言われているのか。
それには ” 噂話の特性 ” が影響し、
話が曲がっていったという説があります。
では、
話が曲がる前の起源について、
ある説をご紹介します。
アメリカの心理学者、哲学者である ” ウィリアム・ジェームズ ”
あの 夏目漱石 が影響を受けたとされる人物です。
その彼が書いた「The Energies Of Men」という書籍に「10%しか使われていない脳」の起源に関するヒントがありました。
その一節でこんな言葉があります。
「人間は手に入る精神的・身体的資源のごく一部しか使っていない」
このフレーズが起源ではないかとされています。
おそらく、複数の噂話や出来事が下敷きになり今回のテーマでもある「人間の脳は10%しか使われていない」という説が誕生したのではないでしょうか。
もう一つの説をご紹介します。
アメリカ合衆国の心理学者。神経心理学の開拓者の一人である。
1920年代に彼が唱えた学説が関係しているという説。
ラシュレーは、ラットの高次の認知処理をつかさどる大脳皮質を除去したとき、ラットがその状態でもタスクを学習し直せることに気が付きました。
そこから
「脳はすべての部位を使っているとは限らない」
とういう大胆な説が誕生した。
もう一説、
よく医療で使われているMRI(機能的磁気共鳴画像法)。
このMRIが誕生した最初期の検査で「何かを手に持つと、脳はこんなふうに反応します」と、画面上に点々と現れる明るい染みなどのニューロンイメージをみた素人が「脳はすべて使われていないのか」と単純な誤解をしてしまった説。
説をご紹介すると多すぎてキリがありませんが、メディアや広告ではこういった「人間の可能性への憧れ」を利用した取り組みが多くされてきました。
そのため噂が妄想を混ぜ合わせ「脳は10%しか使われていない」という迷信が浸透したのでしょう。
ただ、
もし本当に眠っている能力があるとすれば、、、
次回は「超能力」についてご紹介させていただきます。
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