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トラペジウム〜素晴らしい青春映画〜

ネットで話していたり、熱心に推している人が
多いイメージがあったトラペジウム。
自分も浴びてきました。

一言でいうと、こりゃあ熱心なファンが
増えるワケだ!!って作品でした。
というわけで!あまりによかったので
トラペジウムの感想を書きたいと思います!
最後まで楽しんで頂けたら、幸いです。
内容のネタバレがあるので、観てない人は注意!

トラペジウムとは?

アイドルを夢見る15歳の女子高生・東ゆうは
夢をかなえるため、「SNSはやらない」
「東西南北の美少女を仲間にする」など
四つの条件を自らに課して高校生活を送って
いる。自分が暮らす地域以外の高校へ積極的に
足を運び、3人の少女と友達になった彼女は、
文化祭などを通じて結束を強めていく。

やがて注目を浴びるようになった彼女たちは
テレビ出演などのチャンスをつかみ、
アイドルデビューのプロジェクトが始動。
しかし夢に向かって走り続ける中、ゆうは大きな試練に直面する。(出典:シネマトゥデイ)

...こんなストーリーなんですが、事前情報
なしで観に行きました。理由?それはな...。Twitterに流れてくる東ゆうって存在が
気になり過ぎたから!上映終わる前に観たいって
思ったからだよ!

東ゆうって存在を知ったけど、見ないで
雑に語りたくない!なら、映画を観て東ゆうって存在を知りたい!そんな雑な理由で観に
行きました。

見終わった後の簡単な感想はですね...。
何故もっとはやくに観に行かなかった?
過去の自分を殴りたい!
それぐらい素晴らしい作品で
何度も観たくなる作品でした。

では自分はどこが気に入ったのか?
次から述べていきたいと思います。

①OP

最初からかよ!って突っ込む人がいるかと
思います。実は自分OP聞いている時点で
劇場で泣きそうになりました。

それぐらい素晴らしい歌です。
なんでこんな刺さったかというと、
自分はやりたいことがあったけど親に
「向いてない」って否定されたことが理由で
自分は出来ないと思い、挑戦してみたいって
思っていても諦めてしまう癖があるからです。

歌詞の「僕がいちばんなんにもない」って
部分が劇場で聴いているとき、めちゃくちゃ
刺さりまして...。
夢を語っても親に直ぐに
否定され、「自分は自慢出来るものがない」と
感じていたので。

だからこそ、真司くんが東の夢を
笑わなかったのを見て、自分も救われた気が
しました。バカな夢を見てもいいんだって...。

②キャラクター

もうね!キャラが凄いよかった!東西南北は
途中でバラバラになるんですけど、価値観の
違いですれ違うってのが分かりやすく
書かれていてよかったと思います。

東はアイドルは「かわいい子は全員なれば 
いい」、「素晴らしい職業」って信じて 
いるんですよね。


ただ、他のメンバーはそうでもない。
西は人前に出るのが苦痛なタイプですし、
アイドルが素晴らしい職業だとは思ってない
んですよね。
その証拠に西はカメラで撮られると恥ずかしそうにしてますし。だから、西が我慢
しているのがわかって、笑顔が上手く出来なく
なった西は見ていてしんどかったです。

特に価値観が違うってのがわかやすいって思ったシーンが西と南がアイドル活動に対して語る
場所です。アイドル活動について否定的な意見を言う西と肯定的な意見を言う南。感じ方が違う
のだから意見が揃うことはなく、あの頃に
戻れないってことを感じて切なかったです。

③ストーリー

ストーリーに関しては、ファンアートを見る前に
評論家の方が酷評していた記憶があります。
評論家の感想をあんまり信用してないので自分で観て判断してみようって感じで観たら、
自分にめちゃくちゃ刺さりました。

評判を聞いたとき、東が他人の人生を台無しに
したと聞いていたのですが、そんなこと
ありませんでした。少女たちの苦い思い出も
あるけど、楽しい思い出も確かにあると
感じられた青春物語でした。その証拠に
彼女たちは同じCDを買い、作詞を完成
させた。辛い思い出しかなかったら、
こんなこと出来ないと思うので。

そして個人的に好きだったのは、主人公の
特権として奇跡が起きて全て上手くいくって
部分がなかったところです。

アイドルアニメ(アイカツとか)ってピンチの
ときに覚醒して、合格とかありますよね。

でも、トラペジウムはそんなことはない。
東は努力していてもオーディションに落ちるし、
奇跡が起きてスカウトされるなんて展開もない。
地道に努力を重ねるしかない。そういうリアルな
部分が刺さりました。

やっぱりこういうのって評判を信じるより、
自分で観て判断した方がいいですね。
最高に刺さるストーリーでした!

④ライブ

ライブはいらん!って思う人もいるかと思いますが、自分は必要だって思いました。東西南北の
アイドルとしての始まりでもあり、アイドルを
やっと始められた東にとっては大事な曲で
もあり、終わりの曲でもある「なりたい
じぶん」。歌詞もいいんですよね。「だって
なりたいじぶんってひとつじゃない」って
歌詞も応援ソングみたいでアイドルらしい
歌だって思います。

この後から東西南北は、関係性が悪化&転落して
行くのでこれが最初で最後のテレビで歌って
踊った曲と考えると、泣けてくるんですよね。

作中では語られていませんが、人気が上がって
いた東西南北が解散したことについてある日、
東西南北の話題をしたら「いたな、そんな
グループ」って世間的にはなるのかも
知れません。自分はアイドルは光るものだって
東ゆうの言葉に同感しているんですよね。

中学からグループが卒業するまでー。
いや、今もBuono!が好きでずっと1つの
グループを推し続けていたタイプです。
好きな理由は彼女たちがテレビに出ている
だけで元気が貰えたから。
だから、光るって
東ゆうの気持ちはわかります。

東西南北は解散したけど東西南北に元気を
貰えた人も絶対いたし、我々の心にも
永遠に消えないグループとして残っている
と思います。自分がそうだったので。

⑤東ゆう

これだけは語らねばならない...。東ゆう、最高!
東ゆうが目的で観に行きましたが、
想像以上のものがお出しされて満足です。
というか東ゆう、顔良すぎませんか?
どのシーンも好きな顔過ぎて、最高でした。

また、東ゆうは性格が悪いって言われて
いましたがそんなことはないと思ってます。

まず、「東西南北の美少女を仲間にする」って
考えていたわけですが、はじめから会えるか
分からない方法で会いに行っているわけです。
「西のかわいい子いないかな。いたーー!!」
みたいな感じですし、予想外の計画には
対応出来ず、「上手く行ったから、ヨシ!」
みたいな...。そんな調子で仲間を集め、計画を
立てる。こんな計画ではいつか崩れると思って
いたのですが、やっぱり崩れましたね。

そんな計算が甘い場所がある東ゆうですが、
少女らしい脆い面があるのも魅力的だと
思いました。
計画が崩れ、目的を見失った
東ゆうが泣くシーンや自分が身勝手だと考え、
母親に弱音を吐くシーンなど、彼女が普通の
少女であるということが分かるシーンで
好きです。

そして、そんな東ゆうは誰かの救いになって
いるのが好きです。
彼氏バレをしてしまい、
東ゆうから散々貶された北ですが東ゆうに
救われた過去があるから今の北がいます。
西東も同じ。東ゆうに救われているんですよ。
だから、誰かを笑顔に出来る東ゆうは誰が
どう思っても、立派なアイドルだって
思いました。

なので、東ゆうにはアイドルの才能があるし
諦めて欲しくないという身勝手なことを望んだ
のですが、彼女がまだ諦めたくないと再び
アイドルの道を歩むことを決め、未来では
夢を叶えているのを見て嬉しくなりした。

自分が東ゆうという少女に惚れたのは、
諦めが悪い場所です。
オーディションに
全部落ちても、「無理だから諦めよう」では
なく、別の方法でアイドルになろうとして
アイドルを決して諦めない東ゆうは
夢に対して真っ直ぐで眩しい。
そんな彼女が大好きです。

どこを取っても魅力的な東ゆう(個人的に)
ですが、人によっては東ゆうを許せないって
人はいると思うんですよね。自分の計画に
巻き込んで、西たちを苦しめたわけですし。
でも、自分はグループが解散した後の
東ゆうはめちゃくちゃ苦しんだわけですし、
相応な罰は与えられていると思ったので
東ゆうが許せないってことはないんです。

そしてそんな東ゆうを許している西たちを見て
許す理由は、充分だって思いました。

⑥終わりに

たしかに東ゆうは、身勝手なところは
あります。でも、人間だから当然なんですよね。
「いいところ」もあれば、当然「悪い場所」も
ある。そして、東ゆうの身勝手な行動が
キッカケで救われた部分ってあると思うんです。

南は東ゆうになりたい自分を認めて貰い、
西は東ゆうがロボコンに協力してくれた 
おかげで準優勝が取れた、北は昔、虐めら
れていた自分を東ゆうが救ってくれた。

東ゆうは、全部が「悪い」ってわけじゃない
んですよね。もし本当に全部が「悪い」存在
だったら、アイドルっていう東ゆうの夢に
付き合わなかったでしょうし。

だからこそ、彼女たちを否定したくないです。
アイドル活動は辛いことが多かったけど、
同時に楽しかったこともあったのは事実だと
思うから。

さて散々語りましたが、これにて終わりたいと
思います。トラペジウム、お前の輝き、
しかと見届けたぞ...。

こんな素敵な映画ないよ!
というわけで観たことがない人は是非、
観てみましょう。

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