「宙わたる教室」 素敵なドラマをありがとう
番組の宣伝を見て興味を持ち、視聴を決めたドラマでした。観ていくうちに、科学だけでなく、あらゆる分野に通ずるものがあると思いました。
この学校に通っているから、この会社に勤めているから、この組織に属しているから、子供だから、若いから、高齢だから、などと、決めつけて見ていることがあるのではないかと思いました。
ドラマで、定時制高校だからという理由で催し物の参加を断られることがよくあるという描写がありました。
定時制に通っている生徒は、学力が低い、素行が悪い、参加させたら問題を起こすのではないか、そういうことを考えているのでしょうか。
こういう生徒が全くいないというのでなく、「定時制の生徒は○○」というような、なんで、ひとくくりに見るのか、ひとりひとりを見ないのか、と思うのです。
学校関係のことでなくても、前例がないという理由で、様々なことが認められないという場面は多いと思います。
おかしいですよね。どうなるかなんて、やってみないと分からないじゃないですか。
だれしも変化に対する不安はあるでしょう。でも、それを理由にしていたら、何も変えることはできません。
不変のものなんてこの世にはないのですから、自分を取り巻く様々な変化に合わせて、こちらも変化しなくてはならないと思います。
だれもやったことがないことをやる。それは、とても大変なことかもしれません。だから、やりがいがある。
ワクワク感も他の何をする時よりもあるし、上手くできた時の喜びも、とても大きいのではないでしょうか。
こういうことを、だれでもやろうと思える、できる、そんな開けた世界に、あらゆる分野がなって欲しいです。
このドラマには魅力的なキャラクターがたくさん登場しましたが、群を抜いていたのは、柳田岳人さんだと思いました。
彼は、だれに対しても、その人のためになることを当たり前のようにできる人です。科学部員、クラスメート、丹羽くん、三浦さん、藤竹先生。
あんなに真正面から教師に向かっていく生徒は、そうはいないと思います。よっぽど信頼している相手でないとできないことです。
そして、自分の非を認め謝り、自分が招いたことに決着をつける。責任がとれる大人の男性です。
学会発表でのスピーチが素晴らしかったです。飾らない本音の言葉ほど人の心を揺さぶるものはありませんね。
「宙わたる教室」を観て、いろいろなことが学べたし、考えさせられたし、なにより、自分を見詰め直すきっかけになりました。
いつの間にか忘れていたことを思い出させてくれて、私の原点に帰ることができました。
ありがとうございました。