今日の話。
上手く紡げない言葉、伝わらない気持ち。
何度もそれを繰り返し、私の心は遂に伝えようとすることすら諦めてしまった。
目が覚めて1番に、どんよりとした心に浮かんだのは死にたい、ただそれだけ。いつもそこにあった何気ない気持ちが、心をすっぽり覆い隠してしまっている。
喋るのも面倒だ、と時折ジュースを飲みながら時間を潰して、そして母の出勤時に私は違和感を覚えた。きゅう、と喉が締まる感覚。首を絞めるのではなく、高い声を出す時にやるように喉が絞まっている。わざとでは無いし、知っている感覚よりも強い違和感に私は「行ってらっしゃい」と声をかけることを諦めるしか無かった。
ぼんやりと死にたい、面倒くさい、と布団の上に座り続け、母がいなくなった部屋でやっと自由だと歌おうとした時。私はついに気付いてしまった。声が出ない。確かに喉から空気が通り抜ける感覚はするし、肺もそのために頑張っていることが理解できるのに、私の口からは終ぞ言葉が出ないのだ。つい寝る前まで喋れていたのに、どうして?そんな疑問が思考の端に留まり続ける。嗚呼、このまま__
私は、何度もしんどいと訴えた上で頑張れ、頑張るしかない、と背中を無理に押され続けた。それは、母からも。それ故にきっと、心が悲鳴をあげなくなってしまったんだ。あれ程までに助けてと洪水のように溢れさせていたのに。つい昨日まで、しんどい、疲れたと言葉を送り出していたと言うのに。
実異常な喉の違和感、しかしそれだけ。喉の痛みだとか、首周りの違和感だとか、そういったものは特に何も無い。どうして、なんで?と調べてみればストレスが起因となる失声症があるらしい。
私の心は、諦めてしまったのだろうか。伝え続ける事にすら、疲れてしまったのだろうか。病院に行った訳でもなく、理由はまだはっきりしない。ただひとつ言うならば、私の心は壊れるまでもうすぐそこなのだろう。
まだ、笑えている。まだ、楽しめている。まだ、生きている。
これがいつ、どう転んで
もう、笑えない。もう、楽しめない。もう、生きていられない。
に変わるのか。
それは、私にも分からない。
私の心は、気持ちの波を溢れさせるばかり。
それをもう、伝えようとはしてくれない。
私はただ、まともに喋れないだけ。
私の心は、もう死ぬ寸前だと言うのに。