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【映画メモ】八甲田山【#71】

解説は映画.comさんより

新田次郎の原作『八甲田山死の彷徨』をもとに、大部隊で自然を克服しようとする部隊と小数精鋭部隊で自然にさからわず、折り合いをつけようとする部隊の様子を冬の八甲田山を舞台に描く。脚本は「続人間革命」の橋本忍、監督は「日本沈没」の森谷司郎、撮影は「阿寒に果つ」の木村大作がそれぞれ担当。

https://eiga.com/movie/38771/

古い映画を見ました。2時間50分もあるのですが、長さを感じさせない展開でした。出演者が豪華で、高倉健、北大路欣也を筆頭に、大滝秀治、三國連太郎、丹波哲郎、前田吟、緒形拳、秋吉久美子、菅井きん、その他にも加山雄三や森田健作、加賀まりこも出ていたようですが、若すぎて分かりませんでした。

出演者が豪華というのが正しいのか、この時代の芸能人っていうのが実力ある人ばかりで、その後も生き残り続けたから、現在から振り返ると名優ばっかりってなってしまうのか。当時映画に出られるってこと自体が難しかったので、必然的に演技とか見た目のレベルが高い人しか出られなかったという感じはします。

三國連太郎が演じている偉いさんが、まさに日本のダメな上司像というか、ダメな老人像というか、ダメな組織体質がそのままで、この時代からやっぱり日本の組織って駄目だったのねっていうのを実感しました。ただ、ダメ上司ながらも唯一評価できたのは、最後は自分の責任だって認めたことです。今の老人たちなら、絶対自分は悪くない、本部の指示が・・・とか部下が・・・って言い訳してることと思います。そういう意味で、頭の良さはたいして変わってないというか、同じくらいでも、当時の人の方が責任感はちゃんとあったんだなと思いました。

それに、「真に恐れるべきは有能な敵ではなく無能な味方である」という格言も思い出しました。世界最大の雪山遭難事故は、豪雪や厳しい環境が敵ではなかったんです。無能な味方、もっと言えば陸軍の上司たちが一番の原因だったんだなというのが分かります。

ちなみにwikipediaでは

八甲田雪中行軍遭難事件(はっこうだせっちゅうこうぐんそうなんじけん)は、1902年(明治35年)1月に日本陸軍第8師団の歩兵第5連隊が青森県の青森市街から八甲田山の田代新湯に向かう雪中行軍の途中で遭難した事件。訓練への参加者210名中199名が死亡(うち6名は救出後死亡)するという日本の冬季軍事訓練において最も多くの死傷者を出した事故であるとともに、近代の登山史における世界最大の山岳遭難事故である。

八甲田雪中行軍遭難事件

映画「八甲田山」では三國連太郎演じる山口少佐が無謀な上司として描かれ、青森歩兵第5連隊の組織の問題が原因の一つになっていること、また、新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」では、軍首脳部が考え出した寒冷地における人体実験との記述があるが、これらは映画や小説としての演出である。
大隊本部が勝手についてきたという話も映画と小説の創作部分である。

八甲田雪中行軍遭難事件

映画も楽しめて、その後Wikipediaも読んで、小説も読みたくなりました。何度も楽しめる映画です。これは見てよかった。

おわり


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クロネコ@太極拳から学ぶ会
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