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FIREで尊敬されるか?軽蔑されるか?

巷でFIRE「Financial Independence, Retire Early」経済的自立、早期退職
なんて、聞くようになってからもう何年か経っただろう。

当初は投資に対する肯定感を上げたり、新しい金銭感覚を掴んだり、あれこれ様々な場所で取り上げられて話題になっていた。

職場の上司も話題に出してきて、「悠々自適な老後を送りたい」的なことを言っている者もいる。

しかし、私は思うのだ。
そんなにお金を貯めてどうするのか?
ただ早期退職してどうするのか?目的があるのか?と

そんなわけで、私なりに感じたFIREに対する所感を文字に起こしてみた。
もしもこの文章があなたの視界に入って、ご自身であったり、周辺の人物がドヤ顔で語っていたら、「それはなんのためのFIREなのか?」と考える機会にしていただければ幸いである。

そもそも経済的自立ってなに?

いろいろなサイトを見て回った。
対象としては「FIRE」と検索して、上位に出てくるサイトがメインだ。
社会に疲れて、多くの人が見ているであろう場所をチョイスした。

FIREとはなにか

大まかに以下のような内容が挙げられていた。
・自分らしく生きる
・経済的に依存しない状態にする

FIREするために何をすればいいか

・リタイア後の年間の生活費を計算する。
・生活費を資産運用収入でまかなうことのできる資産総額を計算する。
・FIREに必要な資産総額を貯めるために毎月積立投資を行う。

ざっとこんな感じだ。

結局のところ

自由な生活を送るためにたくさんお金を貯めておこう!
不労所得で不自由のない生活を送ろう!

ということのようだ。
私はこれに関して空恐ろしい、ホラー映画を見ているような気分になる。
異常事態に気づきながらも、破滅へと転落している社会を眺めていることしかできないのだから。

そもそも経済ってなんぞや?お金って何だ?

これ、最近の命題となっている。
別記事でまったりねっとり書きたいと思っているが

今回は簡潔に記そうと思う。

お金は無限「働く人と、お金を使う人」がいるから成立する

これ、当たり前なんだけど明文化されておらず暗黙の了解にとどまっている事象の一つだと思う。
それでいて、認識が歪められていて本質から遠ざかっている由々しき事態を端的にあらわしている。

ここで、みんなが考える「お金」を正式名称である「法定通貨」と呼ぶ。
各国、法定通貨を使用すれば商品を入手できるだろう。
これは、法定通貨が「万能交換券」であるからだ。

商品券の考え方

あまり細かくは書かないが、利用できる範囲が限定されているだけで
本質的には変わらない。

法定通貨が全国で利用できることの理由として、他の商品券と根本的になにが違うのか?
それは税金の支払手段であることに起因する

納税の義務について

国民には納税の義務がある。
これは国家の運営のための必要な経費だからだ。
しかしながら、それは建前に過ぎない。
本意としては、「使ってほしい」のだ。
法定通貨に価値が生まれるには、労働の対価として通貨を受け取り、納税して初めて価値が生まれるということを理解していなければならない。

社会を円滑に運営していくためのツールなのだから、「使われなければ機能しない」ということだ。

働く人がいるから成り立つツールであって、みんなが働かなければ成り立たないツールと言える。

私達は働き続けなければならない

色々遠回りしたり、ちょっと面倒な言い回しをしたけども
タイトルを回収したいと思う。

FIREを口にする人で尊敬すべき人

FIREをすることによって生活をより良くしたい、会社を辞めたあとのビジョンがある。みたいな人を尊敬すべきであると考える。
「財布に余裕を持たせて新しいことを始めたい」とか
「今までできなかったことをやってみたい」とか
建設的な人を崇め奉ればいいのではないか

FIREを口にすることで軽蔑されるべき人とは

尊敬される人に対して、対になる人であるのだが
「不労所得でのんびり暮らしたい」とか
「老後が不安だからお金をたくさん貯めたい」とか
「トレンドに敏感で、社会の動向をちゃんと見てる俺」みたいな

うすっぺらく、本質を考えない表面的なことをのたまう方々に関して
軽蔑の目を向けてしまうのはやむを得ないのではないだろうか?

※軽蔑という言葉選びについて

物事の本質を考えないその姿勢に対して醜悪さを感じてしまう。
「働かない」ということは「生産しない」ということなのだ。
私は働いている人すべてが尊い。と考える。
社会を運営していくには、どんな些末なことでも意味のある仕事かもしれないからだ。
対して、働く能力があるはずの優秀な者たちが働かず、不労所得をドヤ顔で語る様は、あまりにも醜いとは思わないだろうか?

お金は増えているわけではない

日本は通貨の発行権を持っている。国際社会の絶妙なバランスの上で、致し方なく発行の調整を行っているが・・・
しかしながら、所詮は貨幣だ。
貨幣が機能するには、国家としての生産力が問われる。

私は、元来お金に関しての信頼がかなーり薄い。
だって地震のとき役に立たなかったし。

結局必要なのは物だった。あと知識。

お金増やすのではなく、社会発展に貢献したり、生産効率を上昇させることで労働価値を上げればいいのではないか?
なぜなら、お金はツールの一つであって、その価値は人を働かせるためのツールなわけだから。
それ自体の価値は材料的な価値しかないのだから。


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